今日も鶴居にいます。朝出発して夜10時に帰って来ました。暗闇の霧の中を走るたびに、もう夜は走らないと誓うのに・・・なぜ毎日暗闇の霧の中を走っているのだろう?と自問自答しています。
足りてるものと足りていないもの、行ける場所と行けない場所、やれる事とやれない事。・・・今はすべてのタイミングを計っている時期なのかもしれない。
日々は超スローモーションで過ぎて行く。
取り込む景色は、言わば無限。
かつて取り込んだ景色を地図にして、それを頼りに進んでみる。
釧路川に架かる小さな桟橋で、釣りをしているおじいさんがいる。佃煮にするワカサギを釣っている。
この季節にしては少し強過ぎる陽射しを浴びながら、黙々と淡々と、ワカサギを釣ってはバケツに入れ、竿を川に沈める。
眼前には蛇行する悠久の流れ。
「ずっとここにいると慣れちゃうんですよ」
目の前にある息を飲むほどの超自然。
慣れても慣れなくても、自然の中で、自然と共に、自然の恵みに生かされながら、自然の流れの中で・・・謙虚に生きる。
傲慢さや強引さの欠片もないそのおじいさんは、そんな事は何一つ語らなかったのだが、おじいさんの背中と釣竿の先の微かな揺れが、僕にそんな事を伝えているような気がした。
明日もおじいさんはあの場所でワカサギを釣っているのかもしれないな。でも、天気が悪かったら、あの場所にはいないのかもしれないな。
この世界には様々な姿をした天使がいて、僕に様々な事を教えてくれるのです。