神の子と悪ガキ

今年のマスターズゴルフで優勝したセルヒオ・ガルシアには感動した

１９９１年に１９歳でプロデビューした時は天性の才能を評して神の子と呼ばれ、当時全盛のタイガー・ウッズのライバルとして注目されていたが、周囲から持て囃されすぎたのか身勝手な言動が問題になり、神の子どころか悪ガキと呼ばれるようになった記憶がある

正直に申し上げて、こういう類いの悪ガキは嫌いなので応援する事など一度も無かった


そんな彼もプロ１９年目にしてメジャー未勝利のまま叔父さんに変貌し、悪ガキ振りも何処かへ消え失せていた

歳を重ね体力が落ちてくると飛距離も落ちてますます不利になる

往年のチャンピオン達でさえ無残に見えるほどに成績が落ちて行く中で、今年のガルシアは変わっていた

体力トレーニングをして飛距離の伸ばし、歳に応じた正確なショットを放つ

最終日、念願のメジャー初勝利を目の前に、サンデーバックナイン、アーメンコーナー前後に崩れだした

ああ、これで今年も終わりかと予感すらある中、一端落ちたスコアを伸ばして遂にトップに並んだ

私はいつしか熱く彼を応援していた。

遅咲きの悪ガキは１９年の時を経て神の子に戻った気がした