菅野は視聴率の女王になったのか？

冬ドラマは視聴率的には低調です。しかしその中でも健闘しているのが、「コード・ブルードクターヘリ緊急救命」と「曲げられない女」の２本です。

「コードブルー２」は人気シリーズの続編ですし、ある程度計算できたところがありますが、「曲げられない女」はオリジナル脚本でキャストもそれほど豪華とはいいがたく、厳しい要素がそろっていたにもかかわらず１３～１４％の安定した数字を記録しています。やはり主演の菅野美穂の存在が大きいのでしょうか。１年前のキイナも安定した視聴率でしたからね。

確かに菅野さんは同世代の女性の支持が高いですし、類い稀な演技力で視聴者を引き込んでいると思われるので平均的な女優に比べれば２～３パーセントは高いかもしれません。

しかし菅野さんは視聴率女優というタイプではないと思います。僕は彼女の女優としての才能は素晴しいと評価しているけれど、決して万人受けするタイプとは思えません。バラエティーの菅野さんは好きだけれど、どうもドラマの彼女は苦手という人もかなりいるのではないでしょうか。

あまりにも役柄に入り込んでしまうため、主人公の性格が悪いと本当に菅野さん自身も性格が悪くなってしまったように錯覚します。僕の考える視聴率女王というのはたとえどんな役を演じようとも１００％は役に入りきらず、素の自分、ＣＭでの自分というものを残しているような気がします。どんな役にもなりきろうとする菅野さんは真の女優だと思いますが、僕の視聴率女王という定義からは外れています。

とはいえ、松嶋菜々子さんや篠原涼子さんがドラマ主演から遠ざかり、仲間由紀恵さんや伊東美咲さんが失速してしまったいま、とりあえず菅野さんが暫定的に視聴率女王を務める可能性はあると思います。あくまで次の視聴率女王が誕生するまででしょうが。