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ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

藤井聡太が強すぎた

2019-01-20 21:21:44 | 将棋
朝日オープン本戦トーナメントが始まりました。昨日のブロックでは行方八段が準決勝進出を決め、いよいよ今日は地元名古屋で藤井聡太七段が登場しました。

藤井君を除けば、他の三人は名人・A級のみという厳しいブロックです。しかし彼の強さは圧倒的でした。本戦トーナメント初戦は稲葉八段。振り駒はまたしても後手。しかし持ち時間の短い戦いではトッププロでもミスが出やすいため、それほど後手を気にする必要はないと思われます。

戦型は今大流行中の角換わりの最新系でした。後手の藤井七段が積極的に端から攻め、歩を連打し香車を吊り上げての角打ち。藤井君は歩切れでした。しかし、ここから藤井君が厳しく攻めて稲葉さんを圧倒しました。「歩のない将棋は負け将棋」のはずなんですが、天才としか言いようがないです。

準々決勝は佐藤天彦名人を破った糸谷八段。早指しは得意の棋士です。またも藤井君は後手。初戦と同様、角換わりにはなりましたが、早繰り銀という、文字通り銀を早く繰り出していく戦いになりました。これも端からでした。糸谷さんの一瞬の陣形の不安定な形を藤井君は見逃しませんでした。そして歩の頭に角を打つという、これまた少々強引な、若気の至りのような将棋に映るのですが、これも藤井君が実行すると決まってしまうんですね。よほど自信がないと指せない手。わずか40分の短い持ち時間の中でも相当深く読んでいるから指せるんですね。人間の目から見ると、投了図は稲葉戦と比べると形づくりはできたのですが、コンピューターソフトは形づくりなんて評価してくれないんですよね。冷たい。この将棋も藤井七段の圧勝でした。

藤井君は持ち時間の長い将棋ではやや守備的な将棋を指すことが多いのですが、時間の短い棋戦になると攻撃的な将棋になり、勝った時の強さがより際立ちます。この将棋を見る限り、今期の朝日オープンも藤井君が本命ではないでしょうか。

これだけの強さを見せつけられると、当然タイトル戦登場の期待は高まります。実力的には今年中に登場するのが自然かもしれませんが、可能性のあるのは3つだと思います。そうなるとなかなか難しくも感じますね。和服姿でタイトル戦で対局する高校生棋士・藤井聡太の雄姿を見てみたいものです。
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