ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

MGC 設楽悠太の失速

2019-09-16 19:56:22 | スポーツ
昨日、マラソングランドチャンピオンシップが行われ、男子は中村匠吾選手が優勝。2位が服部勇馬選手。女子は前田穂南選手が優勝。2位が鈴木亜由子選手。この4人が東京五輪の切符を手にしました。男子3位の大迫傑選手、女子3位の小原怜選手は内定とはならず、指定の3大会で基準の記録を破られなければ五輪切符が手に入るという微妙な立場になりました。

男子は9月中旬の暑さの中、設楽選手が果敢に飛び出し、30キロ以降に失速、後続にとらえられ出場権獲得はなりませんでした。設楽君はスタートからの一人旅でしたが、ある程度早い段階で独走で行く予定ではあったと思います。推測になりますが、スタートから抜け出したのは自信があったからでしょう。スタートラインに立った本人が「それほど暑くない」「体が軽い」と感じたのだと思います。それに実力では自分が抜けているという自負、ひとつ間違えば過信につながる考えもあったのかもしれません。確かに設楽選手のスケールの大きな走りはかつての中山竹通さんを彷彿とさせます。

ただ30キロ後の未来は誰にも分かりません。設楽選手はまだ大きく後続を離しているとはいえ、すでに「しまった」と思っていたでしょう。オリンピック出場は難しくなりましたが、能力の高い世界で戦えるランナーですから可能性のある限り、基準の記録を目指して頑張ってもらいたいです。

それでもMGCをやってよかったのだと思います。誰に暑さの中での耐久力があるかが見えましたし、なにしろ1位、2位は出場決定という分かりやすさが選手も見ている側も納得がいきやすいと思います。瀬古さんは現役時代は不世出の天才ランナーでしたが、指導者として疑問符(笑)がついていました。しかし、このアイデアは現役時代のスパートのようにキレがありましたね。

女子優勝の前田選手は暑さの中で2時間2時間25分の好タイムでした。まだ23歳と伸び盛りの選手ですから楽しみです。2位の鈴木選手は27歳ですが、わずか2度目のマラソンでの好成績。伸びしろが相当ありそうです。

オリンピック本番は昨日より5度から10度ほど暑くなるでしょうから、男子の優勝タイムは2時間12、3分といったところでしょうか。女子は2時間27、8分出せばかなり上位には行けそうです。異常な暑さの分、外国勢のスピードが鈍るため、日本選手にもチャンスがあるかもしれません。しかし、棄権者続出の過酷なレースになるのは間違いないと思われます。
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