強い北風に吹かれて険しい坂道をのぼる
それが人生というのなら、僕らは何のために生きているのだろう。
答えは容易に見つかるものではないから
真冬に咲いている花を確認した微かな喜びのように
映画や音楽、株やインスタグラムに楽しみや刺激を求め
もしかしたら労働さえも、真実から逃げるための、都合のいい道具なのかもしれない。
それを捨ててしまったら、あとは北風と坂道が残るだけと奥底でわかっているから。
幸福というのは
北風が止み、坂道をのぼる背に、日差しの温もりが感じられた奇跡的ないっとき