初戦から凄い将棋でした。渡辺明王将に藤井聡太竜王が挑戦する王将戦第1局は139手で藤井竜王が勝ちました。
相掛かりという戦型から1日目は互角、2日目に入っても形成不明の戦いが続きました。後から評価値を見ると藤井有利の局面が多いのですが、個人的には終盤の入り口の局面は渡辺さんが良く見えました。とにかく難解な将棋でした。
その中でも光ったのが、123手目の9七金でしたか、この手は渡辺さんが金を打ち込んで攻めに出た手を金で迎え撃った強きの受けの手ですが、攻められながらも藤井君は渡辺玉を討ち取ることを狙っていました。彼の才能が発揮された凄い手でした。
最後は大阪夏の陣の真田幸村のように渡辺玉が藤井玉と向かい合う展開になりましたが、即詰みがあり、渡辺さんが投了しました。
藤井竜王としては初戦勝てたのは大きいですね。しかし、渡辺名人も天才です。おそらくプロ棋士になってから、最も彼が本気になっているような気がします。藤井聡太はそれに値する棋士なのでしょう。