ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

森高の夕景

2022-04-14 11:40:28 | 

僕がパニック障害により地獄に落ちた頃

華やぐバブルを背景に森高は出現した

非実力派を高らかに宣言して

南沙織の17才のカバーで、世に存在を知らしめたのだ。

 

ミニスカート、スパンコールを身に纏い、溌剌と歌う森高

この世の終わりの暗闇から見るバブルの歌姫は、僕には眩し過ぎた。

 

森高を嫌いな訳ではなかった

夏の日、風に吹かれて、渡良瀬橋

何処にでもある物語や心情を風景に溶け込ませた名曲で、当時はよく聴いていた。

 

最近、久しぶりに若き日の森高を観ている。

それは確かに眩しくもあるが、自らの若さを削っているようでもあり、少し切なくなった。

そして彼女はこんなに美しかったのかと今さら気づいた。

当時の僕は眼に濃い霧がかかっていて

視点も定まらず、それに気づかなかった。

 

時々、テレビで見かける森高の夕景に僕はふと足を止める。

コメント
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