球界では令和の怪物、佐々木朗希投手が完全試合の次の登板でも、また8回まで完全試合を再現しました。大事をとって降板しましたが、二刀流の大谷翔平は別にして、投手としては100年に1人出るかどうかの逸材が出現しました。
そして将棋界では平成末期に出現した藤井聡太も100年に1人出るかどうかの天才です。凄い時代になりました。
では今年度の藤井聡太竜王について占います。まず出口六段との叡王戦。藤井優位は確かですが、藤井竜王が最も苦手なタイトル戦は叡王戦だと思います。持ち時間が4時間と最も少ないためです。棋聖戦も4時間ですが、棋聖戦の場合、1分未満で指せば時間にカウントされません。叡王戦は4時間を使いきれば秒読みになるため、棋聖戦とは意味合いが違います。出口六段は失うものは何もないので、初戦に勝てば、勢いに乗る可能性はあります。
しかし、防衛戦に関しては少なくとも3回は勝たなければならず、どのタイトルにしても、誰が相手であっても、藤井君相手に勝ち越すのは難しいかなと思います。
問題はまだタイトルを保持していない王座戦と棋王戦です。王座は永瀬さん、棋王は渡辺名人が保持していますが、これらの挑戦権を奪えるかが焦点です。各タイトルで予選のやり方は違いますが、トーナメントの場合、一度でも負けてしまうと、挑戦権は得られないため、藤井聡太といえども、なかなか鬼門です。それでもどちらかひとつは挑戦して欲しいですね。
そして順位戦はついに名人挑戦者を争うA級での戦いになります。こちらはリーグ戦のため、実力勝負です。7勝2敗と予想しておきます。藤井本命だと思いますが、どうでしょうか。今日、名人戦第2局が行われていますが、渡辺名人、斎藤八段どちらが勝って、どちらがA級に戻ってくるのかでも、運命が分かれるかもしれません。
2022年度終了時に藤井六冠、そして名人挑戦権を獲得していれば、上出来ではないでしょうか。いずれにしても、将棋界は今年も藤井聡太竜王中心に回っていく可能性は極めて高いですね。