ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

かたちあるもの(柴咲コウ)

2023-12-04 13:49:06 | 歌詞

夜空に消えてく星の声

儚げに光る鈍色(にびいろ)の月

二人で泳いだ海は何故

束の間に色変えてゆくんだろう

 

このまま眠ってしまいたくない

あなたをまだ感じてたい

 

もしもあなたが寂しい時に

ただそばにいることさえできないけど

失くす傷みを知ったあなたは

ほかの愛を掴める そう祈っている

 

泣きたいときや苦しい時は

私を思い出してくれればいい

寄り添える場所 遠い夏の日

温もり 生きる喜び

全ての心に

 

作詞・柴咲コウ 作曲・小松清人。2004年8月発売。TBS系ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」主題歌。

 

最近、柴咲コウの動画を見る機会が多くなりました。若い頃に比べて上品になって、それでいて芯の強さを奥に秘めている印象です。そして相変わらず美しい。歌手としても女優としても才能の高さを感じます。

「かたちあるもの」は当時、新進女優の綾瀬はるかの熱演が印象的な「世界の中心で、愛をさけぶ」の主題歌です。

 

「夜空に消えてく星の声~色変えてゆくんだろう」

かなり抽象的な文章ですが、どこか寂しげで、歌詞全体の世界観を示しているようにも思えます。

「このまま眠って~感じてたい」

何気ない恋人への想いにもとれますが、ドラマの内容から察すると、眠るイコール死を意味するのでしょう。ヒロインは不治の病に侵されています。

 

「もしもあなたが寂しい時に~そう祈っている」

ヒロインが自らの死後の恋人への思いを綴っています。

「泣きたいときや~温もり、生きる喜び。全ての心に」

寄り添える場所、遠い夏の日。眩しくもあり、切ない。

ドラマのエンディングで、この歌詞が切ないメロディーに乗って、柴咲さんの声で流れてくるんですよね。 

 

体当たりの演技の演技に真っ直ぐな歌詞。綾瀬も柴咲も若かった。

 

確かに全体的にはストレートな言葉が並んでいます。ただ、歌詞だけを見ると、、失恋を描いているように写ります。しかし、ドラマを重ね合わせると、また意味合いが違ってくる。20代前半でこうした芸当を持っていたのですから、彼女の作詞のセンスは素晴らしいですね。

柴咲コウはアーティストと呼ぶにふさわしい。

 

 

 

 


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