11月に発表された日産の2024年度上期決算は、営業利益が前年同期比約90%減となり、グローバルにおける生産能力の20%削減、そして9000人のリストラを行うことが示されたという。
国内において日産の存在感がないかというと、どうなのだろう。
確かに、ノートやオーラ、セレナ、エクストレイルはよく見かけますが、それ以外の最新型のモデルとなると何だろう。サクラにキャラバンあたりだろうか。
つまり従来のセダンに取って代わった小型SUVキックスとエルグランドが印象として弱いのかもしれない。
キックスが戦わなければいけないライバル車といえば、フリード、シエンタ、ヤリスクロス辺りを思い浮かべますが、確かに弱い。
エルグランドはわざわざ挙げる必要もないでしょう。
そもそも日産は全売り上げのおよそ40%が北米であるそうです。
その北米市場がEV熱が下がり、HV車需要が伸びて苦戦しているというが、実は売り上げ台数としてはほとんど落ちていないらしい。
日産が北米で販売するHVはエクストレイルとキックスだけらしく、販売奨励金を使って利益を圧迫しているという。
つまり安売りをしないと台数を確保できないという状況のようです。
中国においてもEVの需要は落ち着いてしまったのは同じだが、PHEV(レンジエクステンダー)車に移行しているという。
EVに注力してラインナップを移行してきたメーカーは何処も大変なのでしょうけれど、日産の場合E power の燃費性能が勝負の分かれ目となった。
トヨタやホンダのHVに比べ燃費性能が悪く、距離を走る北米においては敬遠されてしまうらしい。
私などは、E power の走りのダイレクト感がHVよりも好ましいと思うくらいですが、使い方によって魅力は薄れてしまうのかもしれない。
販売台数世界一にいたVWですら本国工場閉鎖を濃厚にしている今、安泰などないのだろう。
この過渡期の時代を読むのは至難の業、その先の投資の配分など、考えられないほど難しいビジネスなのかもしれません。
市場の欲しがる製品を真面目に作っているだけではあっという間に新興メーカーに喰われる時代。
2018~2022年頃には、シルフィは中国で新車販売台数1位でありました。(2023は知りません)
日本ではモデルチェンジされずにカタログ落ちしましたから驚くと思いますが、グッとあか抜けたモデルになっています。
しかしその牙城もとうとうBYDに明け渡すことになり、現在2位の様ですが相当な安売りをしながら維持をしているという事です。
また、シルフィといっても現行型に加え、先代のものをシルフィクラシック、更にシルフィのボディを使ったEVもあるそうで、それらをひっくるめてシルフィとなります。
北米、中国でこのような売り方ですと、営業利益が上がるわけはありません。
前固体電池搭載車を2028年にも市販したいとする日産、ゲームチェンジャーとなるのだろうか。
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