「染まずただよふ」

・・・塾講師スミレの日記・・・

退塾挨拶

2011年02月25日 |   中1 
定期テスト後の月末。しかも年度替わりということで、生徒の入れ替わりが激しくなってきました。

今日は中1クラスのある生徒が「今月いっぱいでやめます」と言ってきました。
元気が有り余っているタイプで、決して授業態度が良いとは言えない生徒だったのですが
案の定、テスト結果は「とても言えないくらいヒドかった」ということで
こちらもどう対処しようか考えていた矢先でした。

「友達がいるとどうしてもしゃべっちゃって迷惑をかけるし、成績もあがらないから」と
授業終了後、事務室で神妙な面持ちで退塾理由を理路整然と話し
「家で残りの問題をやりたいからテキストの答えをください」とまで言うあたり
とても成績下位の生徒とは思えない。
さては、お家の人に言われたのかなあ…

と思っていたら、彼が帰って数分後、お母さんから
「ウチの子、『塾やめてきた』って言って帰ってきたんですが、本当ですか
という電話がありました。
今回のテスト結果をふまえて、どうやら家庭で「今後のことを塾と相談しなくちゃいけないね」
という会話があったらしく、「塾と相談」=「退塾」と短絡的に考えてしまったようです。

お母さんの方はなんとか塾を続けさせたいらしく、説得してみるとおっしゃっていましたが
これだけ完璧に退塾の挨拶をしておいて、本人は今さらひるがえせないだろうな…。

それにしても、お母さんに言われたわけじゃなくて
あれだけしっかりとした受け答えができるんだから
アタマの回転はいいはずだし、もう少し点数取れそうなんだけどなあ。
早とちりによるうっかりミスが多すぎるのが欠点で…
ん?そういえば、今回の退塾も、ひょっとしたらお母さんの言葉を早とちりした結果?

この生徒の場合、ほんの少しのきっかけで大化けするかもしれません。
我々がそのきっかけになれたら良かったのですが…。