「染まずただよふ」

・・・塾講師スミレの日記・・・

迷わずに進め

2013年12月05日 |   中3 
理科が好きで得意で、志望校を工業高校に決定した生徒が休憩時間中に
「オレ、なんか社会が好きになってきた。」と言ってきました。
「よかったんじゃない?新たに好きなものができて。」と返しながら
そういえばこの生徒、今回の定期テストで中3にして初めて
理科以外の科目=社会で90点以上を取ったんだった!と思い出しました。
どの教科も、わかって点数が取れるようになると面白くなるし好きになるものだよね。

しかし、中学生男子のアタマは単純な作りのようで。
「なんかー、理科より社会の方が好きかも。
と言い出したのには内心焦りました。
理科が好きだから工業高校に決めたのに、そこが揺らぐとなると
気持ちが揺れちゃうかなあ、と。

今から普通科に志望校変更は偏差値的にちょっと難しい、ということもありますが
実はこの生徒、推薦入試受験希望をすでに学校に提出済み。
まだ願書を高校に出したわけではないので変更できなくはないはずだけど
中学校はまず許さないだろうから、事実上現時点で変更不可能。
「やっぱり普通科の方がよかったかなあ」なんて迷っている場合じゃないのです。

というわけで、この少年に対しては、将来の夢とも絡めて工業高校志望を再確認するとともに
「ライバルたちが苦手な科目が得点源になるんだから、合格間違いなしだね!
と声をかけたら「そっかー!そうだな!」と嬉しそうに帰っていきました。
まあ、推薦入試で受かっちゃえば関係ないんだけどね。

選択肢が多い生徒ほど、選ばなかった選択肢が気になってしまうものですが
志望校が本格的に決定するこの時期には、迷いなく進めるように
生徒の顔を見ながらいろんなアドバイスをしています。

まあ、ウラ(事務室)では講師同士で「これでよかったのかなー。」なんて
話になることもあるんですけどね…。