6月1日(木)曇り。
食欲がなく、朝食を抜いた。昼は、昔ながらのナポリタン、シジミの味噌汁。夜は、焼きそば、鶏の唐揚げ、キャベツのコールスローにカニカマを入れてマヨネーズで和えたサラダ。お供は、「黒霧島」。酔狂亭にて独酌。
現在発売中の『月刊日本』(6月号)の特集「テロと民主主義の崩壊」と言う特集がとてもいい。フランス文学者で思想家の内田 樹(たつる)氏、政治学者の片山杜秀(もりひで)氏、やはり政治学者で『血盟団事件』(文春文庫)や朝日兵吾を書いた『テロルの原点』(新潮文庫)などの著作で知られている中島岳志(たけし)氏と、唯一民族派の活動家である國の子評論社社主の横山孝平氏といった人たちが、安倍元首相銃撃事件や先日の岸田総理への「爆裂弾投擲事件」を中心として、いわゆる「テロ」について語っている。
片山氏は『週刊新潮』に毎号巻頭のコラムを書いている方。氏の「なぜ5・15事件は共感を呼んだのか」は、明治から昭和までの様々な直接行動に触れ、まるで「テロ史」の教科書のようで、若い人たちには是非読んでもらいたい。内田氏は「民主主義への絶望がテロを生み出す」、中島氏は「テロが『有効な手段』と認識されるようになった」、横山氏は、「『人を殺す自由』は誰にもない」。維新運動における直接行動と前述の2事件と、何がどう違うのかを4氏それぞれの立場で見解を述べており、刺激的でとても勉強になった。
政治家に対するテロが起きると、決まって「民主主義の敵・挑戦」という言葉を見聞きする。その時に、必ず私の脳裏に浮かぶのは、三島由紀夫烈士の檄文の一節である。「今こそわれわれは生命尊重以上の価値の所在を諸君の目に見せてやる。それは自由でも民主主義でもない。日本だ。われわれの愛する歴史と伝統の国、日本だ」。