白雲去来

蜷川正大の日々是口実

残刑は十年もある「明日も雪か」。

2025-02-25 16:40:55 | 日記

2月23日(日)晴れ。天長節。

今日は天長の佳節である。起床後に玄関に国旗を掲げ、皇居を遥拝。皇尊弥栄。

昨日から、愚妻と上の子供が昨日から大阪旅行ら出かけたために一人でのんびりとしている。日曜日とあって狭斜の巷の馴染みの店は皆休みで、「鬼の居ぬ間に』とは行かず先日購入した福田和也さんの自伝的批評集『放蕩の果て』を読んでいる。書斎の窓から入ってくる陽射しが心地よく、ウツラ、ウツラとしてしまう。「暗くなるまで待って」から、酔狂亭を開店。肴は、鶏むね肉の薄切りフライにから揚げ、レタスの温サラダ(さっと茹でて、ごま油、ちょっと紹興酒に醤油)、清風楼の焼売、大根と都築農園差し入れの人参のきんぴら。お供は、犬塚先輩の差し入れの「伊佐美」のお湯割り。月下独酌。

一瞬風花が舞った昨日、野村の「残刑は十年もある『明日も雪』」の句が浮かんだ。その句は野村先生以外には詠むことができないだろう。いや野村先生だからこその句である。その昔、この句について先生から聞いたことがある。「千葉に降りた時、刑務所の面接があって俺を含めて三人が面接を同時に受けた。その際に面接官が書類を見ながら『一人短いのがいるな』と呟いた。誰かと思ったら、『野村お前だよ』。後の二人は、無期の人だった。ここが長期刑務所であると言うことを思い知った最初の出来事だった。そんな中で無我夢中で二年が過ぎた。やっと二年が過ぎたかぁー。と思った瞬間、これから先、まだ十年も務めなければならないのかと思った時、ゾッとして、体が震えたことがあった。雪の日だった」と。

 

 

 

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