なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

糖毒性解除して経口剤へ

2013年03月16日 | Weblog

 右中大脳動脈の脳梗塞で左片麻痺となった40歳男性がリハビリ病棟に入院している。脳梗塞で入院した基幹病院で糖尿病を指摘された。HbA1cが13%と高値だった。さっそくインスリン強化療法が開始された。リハビリにため当院神経内科に転院してからは内科で糖尿病治療を担当していた。Cペプチドは6と充分な自己インスリン分泌があった。肥満があり、インスリン抵抗性が高いと判断される。インスリンにDPP-Ⅳ阻害剤のジャヌビアも併用されていたが、、これにメトホルミンを追加した。当初は250mg錠を2錠分2で開始して4錠分2へ増量した。毎食前血糖が130mg/dl前後になり、超速効型のノボラピッドを中止して、さらに持効型のランタスも中止した。ここでSU剤を追加するかどうか迷うが、いったんアクトス15mgを追加して経過をみることにした。1600Kcal/日の食事療法とリハビリで順調に減量してきた。

 生下時からの脳性麻痺に数年前脳梗塞を併発した50歳台男性も、いつの間にか太ってしまい、HbA1cが13%の糖尿病になっていた。入院後にやはりインスリン強化療法を2週間行った。血糖が下がったところで、ジャヌビアを併用して、インスリンを減量中止した。メトホルミンも追加した。もともと自己インスリン注射はできない患者さんなので、当初から糖毒性を解除するまでのインスリンだった。内服薬の管理もきちんとできるかどうかわからないいので、多少血糖が高くてもSU剤は避けたいところだ。ジャヌビアとメトホルミンで血糖コントロール良好となり、退院した。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする