60歳台半ばの女性が体動困難と意識障害で救急搬入された。ストレッチャーの上で動くので点滴と採血は救急隊員にも手伝って4人がかりだった。肝機能障害・黄疸があり、血清アンモニアも上昇していた。胸腹部CTで肝臓の右葉の一部以外は腫瘍が占めていた。アルコール多飲があり、他の病院に高血圧症と肝臓で通院していたという話だが、付いてきた夫も詳しくはわからないという。
アルコール性肝硬変から肝臓癌が発生したと判断された。ここまで進行するともう治療はない。食事もとれないので、点滴とアミノレバン投与で経過をみるしかない。