発作性心房細動で循環器科に通院している73歳男性が、頭痛で内科新患を受診した。内科にも高血圧症で通院している。頻回に心房細動になるようになって(そろそろ慢性化か)、抗凝固剤として先週プラザキサが処方された。その2日後に頭痛がするようになり、車を運転すると右に傾くという。今週その話があり、循環器科医はプラザキサを中止した。右に傾く症状はとれたそうだが、頭痛(前頭部痛)が続くので内科を受診した。自分で車を運転してきて、診察室に普通に歩いて入ってきた。特に、麻痺はない。ふだんは頭痛がないという。
頭部CTを摂ると左後頭葉皮質下に出血があった。血腫周囲が低濃度になっていて、出血性梗塞を疑って頭部MRIも撮ったが、出血そのもののようだ。脳外科医に診てもらって、そのまま脳外科入院となった。脳出血の既往ありということになると、心房細動に対する抗凝固療法はできなくなってしまう。今日の心電図では心房細動になっていて、慢性化してしまったようだ。