なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

普通に溶連菌性扁桃炎

2018年01月22日 | Weblog

 インフルエンザが流行している。家の奥さんも先週木曜日にインフルエンザA型に罹患した。今日まで休みで、明日から仕事に出るという。病院には、インフルエンザによる高熱で動けなくなった高齢者が数は少ないが入院してくる。インフルエンザA型とB型が混在していた。

 先週の金曜日に溶連菌感染症の32歳男性が入院した。火曜日から発熱と咽頭痛が出現して、鼻汁・咳はなかった。木曜日に当院内科を受診して、溶連菌迅速試験陽性だった。外来でセフトリアキソン1gの点滴とパセトシン(AMPC)1500mg/日が処方された。症状が続いて、頭痛がひどいということで、翌金曜日の日中に再受診した。アセリオ1000mgの点滴静注が行われた。

 金曜日の夜にもまた受診した。当直医の先生(外部のバイト)から連絡が来て、セフトリアキソンを1g入れて、入院にしてもらった。土曜日に病院に来て診察した。右扁桃の発赤はごく軽度で白苔はまだ付着していた。前頸部リンパ節が腫脹して圧痛があった。Centorの基準、McIsaacの基準4点で、溶連菌迅速試験も陽性なので、間違いなく溶連菌感染。

 土曜日には解熱傾向で日曜日は平熱になっていたので、金曜日の日中にもセフトリアキソン点滴静注が入ったら外来治療でもいけたがもしれないが、きちんとパセトシンが出ていたので単に投与日数の問題なのかもしれない。溶連菌と出てるし、異型リンパ球も肝機能障害もなく(扁桃の所見が主に右側で)EBウイルスの関与は否定されているので、ビクシリン(ABPC)の点滴静注かそのままパセトシン内服継続でよかったのだろう。

 ところでこの患者さんは、昨年の11月に排尿痛で市内の泌尿器科を受診していた。おねえちゃんと遊んだのかと、訊かれたそうだ。尿道口から膿が出たというので、淋菌だったのだろう(クラミジア混合感染?)。最初期の治療内容は不明だが、その後もずっと抗菌薬(クラリス)が処方されていた。前立腺炎とも言われたという。これは慢性前立腺炎の処方?。

 頭痛もあるので、溶連菌は頭にも入るのかと患者さんに訊かれたが、溶連菌の髄膜炎はないのだろうから、単に高熱に伴う症状だろうと答えた。本当かな。

 

 

コメント
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