なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

多発性陰影の肺炎

2018年01月10日 | Weblog

 これも先週土曜日の入院になった症例。内科クリニックから高血圧症・糖尿病(HbA1c7.0%)で通院している70歳男性が肺炎で紹介されてきた。ゴルフに行った時に、ふざけて自ら池に入ったという。体が冷えた原因にはなったが、池の水を飲んだというわけではないそうだ。

 胸部X線で右下肺野に陰影があるだけのようにも見えるが、胸部CTで見ると、右の上葉・中葉・下葉と左の下葉に陰影があった。白血球数9000だが、CRP35.8とかなりの高値だった。酸素飽和度は特に下がっていなかったし、重症度としては軽症になるが、多発性陰影で気持ちが悪い。

 区域性の分布で、気管支壁の拡張や小葉中心性の斑状影(気管支肺炎)なので典型的にはインフルエンザ肺炎?。尿中肺炎球菌莢膜抗原は陰性で、喀痰培養(前医で抗菌薬投与あり)はnormal flora(グラム陽性・陰性の球菌・桿菌)だった。セフトリアキソン点滴静注で解熱軽快している。

 

 

 

 

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