なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

緊急透析

2020年02月15日 | Weblog

 先週の木曜日に、地域の基幹病院内科から79歳女性がリハビリ目的で転院してきた。

 慢性腎不全(腎硬化症)で外来に通院していて、昨年末に尿路感染症を契機に慢性腎不全急性増悪となり、入院したそうだ。1週間透析を行って、自尿が出てある程度安定したという。

 自宅退院予定だったが、胆嚢結石・急性胆嚢炎で手術(ラパ胆)となり、その後転倒して胸椎圧迫骨折を来たしていた。自宅退院は難しいので、リハビリ転院をお願いしたいという依頼だった。

 ただ血清クレアチニン6~7mg/dl台で推移して、両側胸水(心嚢液も)と軽度の浮腫がある。リハビリとともに、当院外科に透析シャント造設も依頼していた。

 DPC的にどうなのかと思ったが、(積極的にではないが)外科医は引き受けるということだった。当初は2週間くらいみてからシャント造設と言っていたが、来てみると早急な造設が必要と判断された。今週の月曜日にシャント造設が予定されて、転院翌日の金曜日の段階で外科転科となった。

 そして月曜日には透析が必要な病状となり、内頚静脈からカテーテルが挿入されて週3回の透析が開始された。2週間くらい透析をした上で、シャント造設が予定されるらしい。

 あまり病状を検討しないで転院を引き受けて、外科医と透析担当医に迷惑をかけたという結果になってしまった。先方でのカテーテルによる透析を継続したままで当院転院の方が好ましかった。それにしても太い透析用のカテーテルをみごとに入れるものだ。

 

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