なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

血液培養の結果で迷う

2020年02月27日 | Weblog

 昨日AST会議で外科に入院中の78歳男性の血液培養の話が出た。1月から2月初めまで右胸水貯留で入院して、今週の月曜日に再入院していた。

 10年前に直腸癌手術(ストーマ造設)を大学病院で受けていた。3年前に尿閉で尿カテーテル留置となって、泌尿器科の外来に通院していた。

 1月に泌尿器科外来を受診した際に、発熱の精査していた。胸部X線・CTで右胸水貯留を認めた。泌尿器科医が外科でドレナージが必要と判断したのか、直腸癌との関連を考えたのか、外科に紹介されていた。

 ドレナージがなされて血性の混濁した胸水が吸引された。胸水の培養は陰性だった。細胞診も陰性。その後呼吸器科外来に来ている外部の先生(現在当院は呼吸器内科医不在)に相談して、結核菌PCR・MACのPCR・胸水中ADAが提出されて、抗酸菌感染は否定的だった。

 抗菌薬はセフトリアキソンで開始されて、その後メロペネムに変更されていた。胸水の減少、炎症反応の軽減があり、呼吸器内科医の指示で抗菌薬内服となっていた(オグサワ=AMPC/CVA+AMPC)。

 今回は血液培養2セット・喀痰培養・尿培養が提出されて、セフトリアキソンで開始された。血液培養2セットからStreptococcus haemolyticusが検出された。コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)の一種だが、肺炎・胸膜炎の菌としては?になる。といって、2セットから検出されると無視はできない。どこから出ているのだろうか。

 

 内科に紹介されていたらどうなったかというと、最初から膿胸疑いで呼吸器内科のある病院に紹介したと思う。自信がないから。

 

 

 

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