月曜日の午前中に内科再来を診ていると、救急当番だった内科の若い先生から連絡がきた。
88歳女性が4日前から食事摂取できなくなって、救急搬入されていた。嘔吐もあった。血液検査で腎障害(おそらく腎前性腎不全、血清クレアチニン6mg/dl台。)があり、CTで腸閉塞の像があるが、どうしましょうかということだった。
救急室に見にいくと、やせた女性がストレッチャーに寝ていた。右下腹部に痛みがあるが、ヘルニアを示唆する腫瘤はなかった。やせた高齢女性だと閉鎖孔ヘルニアが疑われる。
CTを見ると右大腿骨頚部骨折後でアーチファクトがあるが、閉鎖筋に外側に腸管があり、まさしく閉鎖孔ヘルニアだった。緊急手術になるはずだ。
隣町の診療所に高血圧症などで通院しているので、連絡して直近の検査結果があれば送ってもらうよう伝えた。外科の当番の先生に連絡してもらった。
午後に緊急手術が行われた。術後も人工呼吸管理、昇圧薬投与とかなり厳しい状況のようだ。