なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

急性胆嚢炎、放置していた糖尿病

2023年01月12日 | Weblog

 火曜日に53歳女性が3日前からの右季肋部痛で内科新患を受診した。腹部CTで胆嚢内に結石を認め、胆嚢壁肥厚と炎症像があった。

 胆道系の拡張はなかった。炎症反応が白血球14100・CRP18,5と上昇しているが、肝機能は正常域だった。

 内科の若い先生が新患を担当していたが、地域の基幹病院外科に連絡して、搬送となった。(連日引き受けてくれてありがたい)

 

 この患者さんは昨年眼科医院を受診して、糖尿病網膜症と診断されていた。糖尿病の治療は市内の内科クリニックに紹介されたが、すぐに内科・眼科ともに通院をやめていた。眼科受診は視力障害での受診なのだが。

 今年の12月にまた眼科を受診して、今度は当院の糖尿病外来に(大学病院糖尿病代謝科から)紹介された。HbA1c11.2%で教育入院を勧められたが拒否していた。

 口渇があり、1年で10㎏の体重減少があった。それでも十分に肥満相当だった。増殖網膜症、顕性尿蛋白、上下肢のしびれ(神経障害)が揃っている。網膜症があり、逆に急激な治療はその悪化を招くのでできない。メトホルミンで外来治療が開始されていた。

 先方の病院は糖尿病科に専任の医師が3名いるので、血糖コントロールを依頼されて、周術期はインスリンで治療されるのだろう。

 眼科で糖尿病網膜症と診断されて内科に紹介というのは、最近はたまにしかみなくなった。

 

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