なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

コロナ+細菌感染

2023年01月29日 | Weblog

 回復期リハビリ病棟で7名の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者が発生した。そのうちまず5名を感染病棟に転棟させた。

 後から判明した同室の2名は、感染病棟に空ベットがなく、数日そのままリハビリ病棟で治療を開始することにした(週末に感染病棟へ転棟)。

 2名とも微熱程度で呼吸器症状もさほど目立たなかった。通常ならばそれほど気にしないかもしれない微熱を気にして、コロナの検査をしたら陽性だった、という経緯だった。

 感染管理で来てもらっている感染症科の先生に伺ったところでは、「軽症でも院内感染の場合はレムデシビルを3日間入れています」というコメントがあり、レムデシビルを開始した。(病院の責任なので最善の治療をする、ということ)

 そのうちの1名(84歳女性)が翌日に39℃の高熱となった。酸素飽和度の低下もなく、診察した限りでは呼吸に問題はない。看護師さんから最近尿混濁が目立つ(オムツから)という報告があった。

 尿検査・尿培養を提出すると、確かに尿混濁(WBC>100/HPF・細菌+++)だった。高齢女性なので、無症候性細菌尿・膿尿があるので、尿路感染症は除外診断になる。

 

 一般病棟にいるので、ポータブルX線の撮影がやりにくい(感染病棟には専用の器械が入っている)。臨床的には肺炎らしくなく、肝機能障害もないので胆道感染症も否定的だ。

 尿路感染症として抗菌薬(入院なので第4世代セフェム)を開始すると、翌日には解熱した。たぶん尿路でいいのだろう。

 

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