木曜日に、内科の別の先生から相談された。当院の糖尿病外来に通院している87歳男性を入院させたという。
胃癌術後(B-Ⅱ)、直腸癌術後だった(すでに治癒)。別の病院に前立腺癌で通院しているが、ホルモン療法で血清PSAは正常域だった。
前立腺癌で通院している病院から、貧血と黒色便があるとその日に当院内科に紹介になった。Hb8.5g/dl(MCV95.6)だが、それ以前は10~11g/dlで推移していた。
翌日に上部消化管内視鏡検査が予定されたが、CTでは残胃と大腸は問題ないようだ。血液検査では、炎症反応上昇と肝機能障害があった。CT画像上は胆嚢壁が肥厚して胆嚢結石を認めた。胆管系の拡張はなかった。
それだけならば、貧血の精査(消化管内視鏡検査)と胆嚢炎の治療だけになるが、問題は別にあった。縦隔と腹部大動脈周囲(と膵臓周囲)のリンパ節腫脹がある。
腫瘍マーカーはCEAとCA19-9 が高値だった。腺癌になるが、肺癌・胆管癌・胃癌・膵癌・大腸癌らしくはない。外来の先生がリンパ腫疑いで可溶性IL2受容体抗体も提出していた(外注)。
どういう結論になるのか、というより結論が出せるか、ということになる。一緒に考えることにした。