コロナのクラスターが発生した回復期リハビリ病棟に、外来でリウマチ性多発筋痛症(PMR)で診ていた患者さん(85歳男性)がリハビリ転院していた。
2021年2月から歩行に支障がでるようになり、整形外科に通院していたが、改善しなかった。3月から発熱もあり、上下肢(帯)の痛みと朝のこわばり(2時間)が進行していた。
4月初めに当院内科を受診して診察したが、経過からはPMRと判断された。入院してプレドニン15mg/日から開始して症状は軽快した。
退院後に外来でプレドニンを漸減していたが、9mg/日まで漸減したところで再燃した。その時に手足の浮腫も併発していて、RS3PEと判断された。プレドニン増量で症状軽快して、その後はゆっくりと漸減していた。
両手足の脱力としびれ・知覚低下も軽度にあり、通院している整形外科クリニックで頚髄症と診断されているという話だった。
2022年5月に当院で頚髄のMRIを撮影してみて、確かに頚髄症はあった。整形外科では悪化した時は紹介になるといわれていた。
10月に両上下肢の脱力としびれが悪化して、当院に緊急搬入された。内科の若い先生が担当して、頚髄症の悪化を認めた。大学病院から整形外科外来に来ている先生に相談して、地域の基幹病院整形外科に転院搬送となっていた。
C3-6の椎弓切除術が行われて、その後当院にリハビリ転院していたのだった。別の病棟にいると案外気づかないものだ。