なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

NASHからの肝硬変らしい

2023年01月23日 | Weblog

 先週末は金曜・土曜が内科の当番だったが、特に入院の連絡はなかった。

 土曜日は大学病院の整形外科の若い先生が日当直だった。日中は発熱外来があるので、コロナ疑いの患者さんを一度に5名ずつ来院してもらって、それを何クールか行っている。看護師さんにいわれるままに始めたと思うが、最近はすっかり慣れたようだ。

 どんな患者さんが来院していたが確認していたが、その中に消化器科の外来に通院している肝硬変の90歳男性がいた(発熱外来ではない、普通の救急外来の方で救急搬入)。

 

 朝からぼおっとしていて反応が鈍いので、家族が心配で救急要請していた。2019年に肝性脳症で入院歴がある。食事にかかる時間が長く、トイレで水を流さないなどもあり、ふだん違う言動だった。家族としては、「あの時と同じ」ということだった。

 たしかに血液検査で血清アンモニアがふだんより高かった。消化器科で行った以前の点滴を入れて、治療を開始していた(肝不全用のアミノレバンのジェネリック)。

 点滴が終わることには反応が良くなったとして、月曜日に消化器科の外来予約もあることから帰宅としていた。翌日曜日の受診はなく、月曜日の今日外来を受診していた。

 

 この患者さんは2014年に、肝機能障害で内科クリニックから当院消化器科の外来に紹介された。電子カルテ以前なので紹介はわからないが、当時消化器科に在籍していた若い先生が担当していた。

 肝機能障害を来すようなアルコール摂取はなく、B型C型肝炎やANA/AMAは陰性だった。腹部エコーで脂肪肝の所見があり、脂肪肝(NAFLD)として報告していた。

 2019年に肝性脳症でまた消化器科に紹介になって、そこからは当院に通院しいている。受診時のCTで肝硬変の所見を認める。

 その後腹水貯留が出現して、利尿薬の投与で肝性脳症が悪化したりという経過だった。肝機能検査障害は軽度で推移していて、炎症は継続しているようだ。

  

 バイト医としては稼ぎに来ているわけだが、月に何度か総合診療を行うことになるので、結果的に実力がつくと思う(総合診療のできる整形外科医?)。

 

コメント
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