東久留米の『世界』昼の部、10月例会の報告
10月20日(水)、4時~、東久留米の『世界』を読む会・昼の部、10月例会がスペース105で行なわれました。参加は、2名。急に冷え込んで風邪を引いたり、体調不良になられたり、欠席連絡が次々と。
二人で、じっくり話し合いました。
・豊下楢彦「日米安保70年の本質」
安保締結の一九五一年には、新聞報道で朝鮮戦争の一進一退が報じられる中でのことだったなあという歴史を振り返る発言。吉田首相の対米交渉についての評価。この文章にある吉田首相の「全権固辞」問題とか、総理の内奏問題とかは、全く知らないことだった。天皇の政治関与が露骨なことに驚く。日本の植民地的な基地貸与の歴史は勉強だった。
現状では中国の軍拡という事態の中で、筆者の言うように「脅威があるから軍拡だ」ではなく、「軍拡こそ脅威」という認識に立った平和構築への努力を日本はどうしたら果たせるだろうかと議論しました。
理想に向かって、でも現実的な対応を十分考慮しながら、事態を良い方向に向けていく力が必要だなと。
・齋藤幸平「気候崩壊と脱成長コミュニズム」
気候危機は一刻の猶予もない切迫した事態だということが、国際的には認識が進んでいるが、日本の現状は、この総選挙でもその切迫感は感じられない。齋藤はインパクトの強い表現をしているが、それは切迫した事態から来るものだが、それを実際の政策や対策に結実させるにはどんなことが必要なのだろうか。明日香壽川との対比なども論じました。 ここでも、理想に向かって、現実的な対応の具体化を進めるという態度の重要さを話し合いました。
・本間龍「可視化された日本の宿痾」
五輪に対する賛成、反対の二人だったので、五輪賛成側としてはインパール作戦というような喩えは疑問だということ。一方反対の側は、やりかけたからやめられない、ということは日本の欠点だと。いずれにせよ、オリンピックは大きな曲がり角に来ているな、と話し合いました。
だんだん寒くなってきて、年齢が行っているメンバーには体調管理が難しい季節ですが、次回は大勢集まりましょう。
◎ 東久留米の『世界』を読む会(昼の部)11月例会のお知らせ
●日 時 11月17日(水) 午後4時
●場 所 生涯学習センター集会学習室3
●持ち物 雑誌『世界』11月号
○共通テーマ
・「対テロ戦争の時代を超えて」 栗田禎子
・「対テロ戦争とは何だったのか」 谷山博史
・「日本経済・再生への道筋(中)」 寺島実郎
※ 第3水曜が定例です。ご承知ください。
● 連絡先 須山
suyaman50@gmail.com
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