東久留米の『世界』を読む会・zoom、1月例会の報告
東久留米の『世界』を読む会・zoomの新年1月例会が、1月8日(水)、午後7時から、4名の参加で行なわれました。お正月なのに、テキストを読んで参加した皆さん、エライ!
■ 今月のテーマは、
・松本 創「作られた「逆転のストーリー」」
・宮本太郎「「一〇三万円の壁」引き上げは若者を救うか」
・奈良有里「悪法と戦争」
・高村ゆかり×江守正多「「トランプ時代」の科学の使命」
の4本でした。
◎ 第1テーマ・松本 創「作られた「逆転のストーリー」」
選挙を巡って、メディアに関して大きな変化を迎えている。この事態の経緯を見ると、将来に不安を感じさせられる。陰謀論やデマに陥らないためのメディアリテラシーが課題となる。この件から、国民もメディアも、対応を学ぶのではないか。メディア側は、大いに自己変革が必要だ。このように論じている今日(2025/01/08)、メタのザッカーバーグは、ファクトチェックをやめるという方針を出した。混迷は続きそうだ。
◎ 第2テーマ・宮本太郎「「一〇三万円の壁」引き上げは若者を救うか」
同じテーマを扱った、片山善博論文の方が説得力があった(財源を問わないことや、「一〇三万円」を取引材料に予算を通してしまったことへの批判)。若者を政治に引き寄せたことは評価できるが、実際に手取の増加に繋がるとは言えない。話題作りになったに過ぎない感がある。
◎ 第3テーマ・奈良有里「悪法と戦争」
戦争を選択した国の実態を見せられた。戦争をする国は、国内の人権が抑えられる。「おかしいんじゃないの」と言える状況が生じている。「万国の内政学者よ、団結せよ」という呼びかけに惹かれた。その頑張りによって希望は見えてくるのだと呼びかけている。
◎ 第4テーマ・高村ゆかり×江守正多「「トランプ時代」の科学の使命」
パリ協定から進んできた、温暖化対策がここへきて、吹っ飛んでしまいそうだ。トランプの、ナショナリズム、短期的な利益重視、そして「戦争」は、展望を見失わせるものだ。「戦争」は、温暖化を進め、国際的な協力体制を困難にしている。非国家主体に期待を寄せるしかない状況だ。若い世代などから新しい動きを作る必要がある。
などと、話し合いました。
■ 1月号のその他のお薦めは
・立野(佐)「「一〇三万円の壁」から見える政治の病理」片山善博
・巻 「「過剰文明」からの脱却を」 石橋克彦
・須山 「アメリカ最高裁と「生きた憲法」の黄昏」西崎文子
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%AF%E3%81%AE%E8%A8%8E%E8%AB%96%E4%BC%9A-%EF%BD%9E%E7%A7%81%E3%81%AB%E3%81%A8%E3%81%A3%E3%81%A6%E6%86%B2%E6%B3%95%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BD%9E-%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%B3%EF%BC%91/dp/B08KR33Z22
「正義はどこに」 鴨志田郷
「ロングフォーム・ポッドキャストの勝利」若林 恵
「同じ災害はふたつとない」 坂 茂
でした。
◎ 東久留米の『世界』を読む会、2月例会のお知らせ
●日 時 2月12日(水) 午後7時
●zoomでのオンライン開催
参加希望の方は、メールを下さい。案内を送ります。
●持ち物 雑誌『世界』2月号
○共通テーマ
・「韓国 女性たちの「消えない光」」 趙慶喜
・「ウクライナ戦争の戦争責任をどう論じるか」 宇田川幸大
・「情報は民主主義の血液」 三宅玲子
・「刑事司法はなぜ変われないのか」 高平奇恵
※ 第2水曜が定例です。ご承知ください。
※ 他に、昼の部として、第3水曜、4時から会場で行なう会もあります。
● 連絡先 須山
suyaman50@gmail.com
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