練馬の『世界』を読む会・12月例会の報告
練馬の『世界』を読む会・12月例会が、12月13日(金)、午後1時より、練馬区立光が丘図書館、第1会議室で、行なわれました。8名の参加でした。
例によって、手作りの美味しい栗羊羹にコーヒー、八丈島物産展のお菓子という美味しい会でした。
■ 今月のテーマ
・水島朝穂「「軍事オタク」首相の思考法を読み解く」
・毛利亜樹「日中「平和・協力・友好の海」のゆくえ」
・朱喜哲「「われわれリベラル」を再考する」
・大島堅一「〝脱炭素〟という名の原発延命策」
・茅野恒秀「再エネに吹く向かい風」
の5点でした。
◎ 第1テーマ・水島朝穂「「軍事オタク」首相の思考法を読み解く」
『軍事研究』という名の月刊誌が存在するということが驚き、憲法九条の日本はどうなっているの。軍事的合理性でものを考える人物が首相であることの恐ろしさ。幸いに選挙結果は憲法改悪の発議を遠のかせたが。注意して見守らねば。
◎ 第2テーマ・毛利亜樹「日中「平和・協力・友好の海」のゆくえ」
福田康夫と胡錦濤の間での「二〇〇八年六月合意」の「平和・協力・友好の海」という「戦略的互恵関係」の状態から、大分遠のいてしまっているが、そこに立ち返ることが大切だ。「戦略的」という長い視座でものを見ることが、今の政治家に欠けている。習近平の中国が、サンフランシスコ体制への異議申し立てをしているというのは初めての認識だ。
◎ 第3テーマ・朱喜哲「「われわれリベラル」を再考する」
難しい。分かりにくい。いや面白い。「リベラル」という行き方、態度と「リベラリズム」という主義、イデオロギーとを分けることが大切。他という「個」を重んじる、共生の作法が大切ということだろう。世界をそれを見失って、権威主義から暴力、戦争という流れが強くなっている。けれど、長い目で見れば、「個」が重んじられる方向に進むだろう。
◎ 第4テーマ・大島堅一「〝脱炭素〟という名の原発延命策」
良く分かる文章だ。「GX政策」は、石炭、原子力の延命策でしかない。再エネに将来性があることがますます明らかなのに、政府は逆行しようとしている。電力大企業の当座の利益にばかり目が行っているせいなのか。
◎ 第5テーマ・茅野恒秀「再エネに吹く向かい風」
再エネを進めるためには、自治体や政府による「土地利用政策」に向けての議論が欠けていることが問題を生んでいる。具体的な提案などの内容があると良かった。
などと、話し合われました。
■12月号のその他のお勧めは
・野口 「「会計年度任用職員」という大問題」 和田靜香
・須山 「「オフグリッド」から世界を発見する」 北川真紀
「これからの税の考え方」 諸富徹×広井良典
でした。
◎ 練馬の『世界』を読む会、1月例会 の予定
●日 時 1月23日(木) 午後1時~4時
※ 第三木曜日が定例ですが、今回は第四木曜です。
●場 所 光が丘図書館・第一会議室
●持ち物 雑誌『世界』1月号
○共通テーマ
・「性暴力と女性たちの声」 古橋 綾
・「ナクバという《ジェノサイド》」 岡 真理
・「悪法と戦争」 奈倉有里
・「「トランプ時代」の科学の使命」高村ゆかり×江守正多
● 連絡先 須山 suyaman50@gmail.com
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