『世界』を読む会

寅さんの博も読んでいる『世界』を読んで、話し合おう。

東久留米の『世界』zoom・4月例会は、4名で。

2022-04-16 12:56:01 | 日記
東久留米の『世界』4月例会の報告
 
 東久留米の『世界』を読む会・zoomの4月例会は、13日(水)4名の参加でした。
 
■第一テーマ ・高原明生「日中関係の現在地と方向性」
・特集の始めの文章で、日中関係の全体を捉えていてバランス良く勉強になった気がした。
・〔p.84〕中国人が日本人に嫌われていることにショックを受けたとあるが、中国の報道の実情がそうさせているのだろうが、調べてみると中国の報道の自由度ランキングは、北朝鮮が最下位179位に対して、177位だ。
・〔p.89〕「日本は少しでも抑止力を強化するほかはない。」とあるが、互いの軍縮の手立てを考えるべきなのではないか。
・〔p.89〕中国とうまくやっていくのには「日本に強固な政権基盤」が必要とあるが、政権交代は当面後回しにすべきと言っているのかな、と感じた。
・題名に期待させられたが、期待に応えるような深みがなく、総花的で、〔p.89〕のような結論に結びつくのは残念に思った。
・〔p.83〕「変化の根っこにあるもの」で「力とカネの信奉だ。」とあるが、誰でも言いそうなことで、そこをもっと深めて欲しいと思った。
・河野洋平にあるような、戦前の中国侵略についての考えを踏まえていないように感じた。
・中国はもともと大国で世界に冠たることを目指すというのは分かる。中国国民感情もそうなんだろう。
・こういう国と争う関係にならず、うまくやっていくのには、「強い政権基盤」が必要となるだろう。〔p.230〕にある過去の宏池会の政治は、参考になるのかも。
・河野洋平が言っていることは、日中関係を考える上で日本の側から最低抑えて置かなければならないことだと思うが、高原さんの文章では、一言も触れていない。
・それは、この年代は(河野洋平の年代と違って)こんなものだということかも。
・中国のここ数年来の資本主義の発達は、富国強兵の明治日本に似ていて、国民が自信を深めてナショナリズムを昂揚させることになりやすいのでは。
・大戦後の中国(周恩来の)と、今の中国(習近平の)ではかなり変化していて、大国主義がせり出している。〔p.84〕の楊潔篪(ち)外相の言葉など露骨だ。
・中国をどうコントロールするかという課題を、日本も世界も中国自身も持っている状態だ。
・日中関係に「脆弱性」と「強靭性」、「競争」と「協力」の両面がある〔p.88〕ので、「競争」を抑えて「協力」を進めるということが必要だろう。
 
■第二テーマ ・河野洋平「外交の知恵を尽くせ」
・〔p.131〕南西諸島の非軍事化を進めることが出来れば、明るい未来が見えそうだ。
・〔p.130〕日本人の中国人への印象が非常に悪いが、近所の中華料理店の人は親切だ。一部の新聞や雑誌が嫌中を煽っていることもあるだろう。
※ 河野洋平さん、ごめんなさい。議論は、ウクライナ戦争やら何やら、特に中国論で自由討議になってしまいました。河野さんの意見には賛成の上で。
 
■第三テーマ ・半谷まゆみ「まずは子どもの声をきくこと」
・知識の量では大人が多いのだが、上から目線で子どもに対応するのでは状況の改善は望めないと思った。
・〔p.189〕「スクリーンタイム」という言葉があるのを知った。調べたらもともとiPhoneの子どものスマホ依存対策のアプリの名前だった。
・こどものアンケートの中身は、面白い。考えさせられる。
 
 4月号のその他のお勧めは
 ○ 須山 「漂流する中国のジェンダー秩序」 小浜正子
 ○ 巻  「宏池会の思想とは何か」     西山太吉
 ○ 髙木、巻 「ジハード大陸2.0」      服部正法
               でした。
 
◎ 東久留米の『世界』を読む会、5月例会のお知らせ
 ●日 時 5月11日(水) 午後7時
 ●zoomでのオンライン開催
  参加希望の方は、メールを下さい。案内を送ります。
 ●持ち物 雑誌『世界』5月号
 ○共通テーマ
 ・「世界大戦をどう防ぐのか」   東 大作
 ・「沖縄返還交渉の歴史的陥穽」  豊下楢彦
 ・「新憲法とわれらの覚悟」    芦部信喜
 ※ 第2水曜が定例です。ご承知ください。
 ※ 他に、昼の部として、第3水曜、4時から会場で行なう会     もあります。
 ● 連絡先 須山
              suyaman50@gmail.com
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