餃子の焼き目が程よくついて実に美味しそうに写った看板に誘われて入った店でした。
でっぷりと太った三重顎のおばさんがけだるそうに「らっしゃい」。
気の無い声を出して空いている席にアゴを突き出します。
とんでもない店に入ってしまったと。
厨房の入り口に週刊誌がコンクリートの土間から山積みされ、濡れて変色しておりました。暫くして三重顎のおばさんが、「私の漬け込んだ大根」と薄く5枚に切った漬物を。
透き通った真っ白い大根の漬物です。ほのかな酸っぱさ、後からついてくる甘さが絶妙。
一切れを食べて溜め息が出るほどの美味しさです。熱いご飯と一緒に食べると、ご飯の一粒にこんなに甘さあるかと思うような豊満な美味しさに変わります。
ご飯ってこんなに美味しかったのか。ご飯の味を引き出す白い大根の漬物なのです。
この白い大根の漬物とご飯によって頼んだ餃子が無用のおかずになりました。
思わずご飯のおかわりをし、白い大根の漬物を注文したら三重顎おばさんは、「漬物は売り物でありません」と言って、さっきより厚めの大根漬物を10枚ほど置いて「いくらでも食べなさい」……たしかここは餃子店だったはずだが。
大根は漬け込み、醗酵させて作った漬物だと思われますが、あの漬物にかける執念みたいなものを感じます。またそれを売り物にしないと言うのです。
「この漬物はどうして売らないのですか」と聞いたら「売り物にすればその味は出ない」。
汚い店内、無愛想で会話の成立しない三重顎おばさん。
しかし、いつのまにか殆ど席が埋まり、どのテーブルにも白い大根の漬物が載っていて。
自分のつくるものに頑固なこだわりを堅持する事で金儲けの次元を超えています。
オンリーワンとも云いますが、ひとつのことに特化した自信を持てば、お金は後からついて来るのでしょう。私達の仲間の地域工務店の中にもこのような頑固経営者もおります。
その自分もその一人だと言われるのですが。
さて今日は雨の予報でした。
母の法要で墓参の時までは晴れていましたが、とうとう雨が降り出し、現在の気温6℃、宮崎は27℃だそうです。写真は執務室から外を撮りました。
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でっぷりと太った三重顎のおばさんがけだるそうに「らっしゃい」。
気の無い声を出して空いている席にアゴを突き出します。
とんでもない店に入ってしまったと。
厨房の入り口に週刊誌がコンクリートの土間から山積みされ、濡れて変色しておりました。暫くして三重顎のおばさんが、「私の漬け込んだ大根」と薄く5枚に切った漬物を。
透き通った真っ白い大根の漬物です。ほのかな酸っぱさ、後からついてくる甘さが絶妙。
一切れを食べて溜め息が出るほどの美味しさです。熱いご飯と一緒に食べると、ご飯の一粒にこんなに甘さあるかと思うような豊満な美味しさに変わります。
ご飯ってこんなに美味しかったのか。ご飯の味を引き出す白い大根の漬物なのです。
この白い大根の漬物とご飯によって頼んだ餃子が無用のおかずになりました。
思わずご飯のおかわりをし、白い大根の漬物を注文したら三重顎おばさんは、「漬物は売り物でありません」と言って、さっきより厚めの大根漬物を10枚ほど置いて「いくらでも食べなさい」……たしかここは餃子店だったはずだが。
大根は漬け込み、醗酵させて作った漬物だと思われますが、あの漬物にかける執念みたいなものを感じます。またそれを売り物にしないと言うのです。
「この漬物はどうして売らないのですか」と聞いたら「売り物にすればその味は出ない」。
汚い店内、無愛想で会話の成立しない三重顎おばさん。
しかし、いつのまにか殆ど席が埋まり、どのテーブルにも白い大根の漬物が載っていて。
自分のつくるものに頑固なこだわりを堅持する事で金儲けの次元を超えています。
オンリーワンとも云いますが、ひとつのことに特化した自信を持てば、お金は後からついて来るのでしょう。私達の仲間の地域工務店の中にもこのような頑固経営者もおります。
その自分もその一人だと言われるのですが。
さて今日は雨の予報でした。
母の法要で墓参の時までは晴れていましたが、とうとう雨が降り出し、現在の気温6℃、宮崎は27℃だそうです。写真は執務室から外を撮りました。
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