昔は、含水量30%くらいの木材を購入し、各工務店の作業場に桟積みし、自然乾燥させておりました。
この自然乾燥木材で家を建てると乾燥時に継ぎ手の仕口が収縮して絡まり、更に釘やビスが湿気で酸化し、木に喰い付きながら剛性を増し、建造物が頑丈になるよう工夫されておりました。
乾燥時にバシッ!と強い音を発します。
昔の木造の家は、このように木材の構造変化を一緒に楽しめる醍醐味があったのです。
人間の身体の含水量は約70%、果物のミカンは80%と、大半は水で出来ています。
木材含水量を測定するには、全く水の含んでいないゼロ%を100%で計算します。
これを乾量基準含水率(全乾法)と言い、人体やミカンの例は、湿量基準含水率と云います。
木材は、心材の含水率と細胞が活発な辺材部分では2倍以上の値になることもあります。
伐採した際には、心材を指で押すと水が吹き出すくらいに含んでいるものもあります。
昔はこの生材を製材して桟積みし、何年もの期間を自然乾燥させて施工しました。
現在は、全乾法に基づきJISで規定された含水量測定器(写真)で正確な値を算出できます。
新建材の普及で木材収縮がトラブル要因となり現在は、プレカット工場から出荷する木材の殆どが特殊な木材乾燥機材で人口乾燥させ、含水量15%程度となっています。
木材収縮によるトラブルは少なくなりましたが、味気ない無機質な家のように思えます。
含水量15%の乾燥木材は、普通の家でも更に乾燥し、最終的には9%前後まで下がります。
つまり乾燥材でも収縮することを意識しておく必要があります。
含水量15%の乾燥木材が場合によっては、20・30%と増えている場合があり、放置しておくと確実に腐朽菌が発生します。
私達のファースの家は、床下の土台も柱も居室と同等の環境に保持する構造です。
木材含水量は増加しない事から90年間大規模改修不要の合理化認定を交付されています。

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