桐野夏生作、文春文庫刊。
六編からなる短編集です。一編目の「虫卵の配列」を初めとして、主人公の眼差しを通した世界を描いています。そして、周辺の変わった人達。少し変わっていて、どこにでもいそうな人々。しかし、その顔の一部に生じた亀裂がぱっくりと開き、中からドロドロした気味の悪いものが溢れ出す・・・。そんなゾワリとする作品たちです。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/桐野夏生
http://www.kirino-natsuo.com/
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桐野さんの作品は、「顔に降りかかる雨」と「柔らかな頬」を読みましたが、湿った文体と暗いトーンを感じます。本作では、人間の生の暗闇がフッと掬い上げられていており、自らの中にもある狂気や憎しみを暴かれるような、そんな気さえしました。私達が、気付かないままに崖の縁を歩いていることが、示されているように感じます。
評価は4です。
六編からなる短編集です。一編目の「虫卵の配列」を初めとして、主人公の眼差しを通した世界を描いています。そして、周辺の変わった人達。少し変わっていて、どこにでもいそうな人々。しかし、その顔の一部に生じた亀裂がぱっくりと開き、中からドロドロした気味の悪いものが溢れ出す・・・。そんなゾワリとする作品たちです。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/桐野夏生
http://www.kirino-natsuo.com/
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桐野さんの作品は、「顔に降りかかる雨」と「柔らかな頬」を読みましたが、湿った文体と暗いトーンを感じます。本作では、人間の生の暗闇がフッと掬い上げられていており、自らの中にもある狂気や憎しみを暴かれるような、そんな気さえしました。私達が、気付かないままに崖の縁を歩いていることが、示されているように感じます。
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