大分前に、黒部第三ダムの開発のために作られたトンネルを巡る、吉村昭さんの「高熱隧道」を読んみました。昭和11年に着工し途中摂氏160度を超える岩盤を通り抜けたため、作品のタイトルとなりました。
本作は、戦後の復興期、大阪地区の電力不足を解消するため、完工時期を決められた困難なダム工事に挑んだ男たちの物語です。
ダム本体工事を請け負った間組の現場責任者は中村精さんです。この人が凄い。仕事を、仕事だけ . . . 本文を読む
吉村昭著、新潮文庫刊
吉村さんの作品で最初に読んだのは、確か「高熱隧道」だったでしょうか。その他に「海の史劇」、「ふぉん・しいほるとの娘」、「破獄」、「戦艦武蔵」などを読みましたが、まだ何冊も読まれるのを待つ書籍が本棚に収められています。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wik . . . 本文を読む
現在ではすっかり安価になった液晶ディスプレイですが、昔は高かった。そして現在は、性能が非常に良くなった。ノートパソコンの出始めに高いお金を出して買った頃は、白黒で画面の反応が遅かったけれども、当時としては最先端の技術で、わくわくしながら使ったのものでした。その後、ディスクトップタイプを購入した頃は、もっぱらCRTで、せいぜい大きさと画面がフラットか否かが問題で、とうてい液晶タイプは購入出来ませんで . . . 本文を読む
高野潤、平凡社新書刊
著者は1947年、新潟県生まれ写真家で、1973年から南米を旅しているのだそうです。下記のURLでは、氏のその成果の一部が伺えますが、本書を読むと、こうした写真とは異なり、アマゾン流域の支流に分け入って、そこで多くの危険や困難に向き合いながら、何とも凄い活動をしているのかが分かります。
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茨城県陶芸美術館で開催中の展覧会です。この美術館では、メインの企画展の他に、茨城県で活動している作家の作品を、テーマを決めて紹介しています。今回は焼き物の表面を覆う釉が、その性質によって様々に変化する様をテーマに、23の作品を紹介しています。好みの作品を2点画像に含めました。美しい白磁の壺と瑞々しい竹林を描いた平皿の2点です。その他にも、良い作品が多数ありましたが、この2作品を選んだことから、端正 . . . 本文を読む
海堂尊(たける)著、文春文庫刊
医学系の大学の剣道部の全国大会である「医鷲旗」の頂上を目指して、主人公とライバルがしのぎを削る様を描いた作品です。
海堂さんの他の作品である「ジェネラル・ルージュの凱旋」で登場する速水晃一が主人公で登場しています。
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茨城県陶芸美術館で開催中の展覧会です。日本の中世期(15世紀末以降)の窯業地は、瀬戸、常滑、越前、信楽、丹波、備前の六古窯が知られていたが、この30年間で、その他の窯業遺跡が80余ヶ所発見されたとのことです。本展覧会は、代表的な六古窯を中心に、その他の窯業地で生産されたものを含め160点が展示されていました。
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パール・バック著、河出書房刊
私は、幼少期に科学読本のような本が面白くてたまらない科学少年で、中学辺りでSF小生にはまり込みました。思春期からは大衆文学作品を読み進めましたので、今日まで、いわゆる文学作品を余り読んでいません。そこで、少しずつ読んでみようかな、という感じで、選んだのが本作品です。長大な作品であったので、毎日少しずつ読み、読了するまで三ヶ月ほど掛かったかと思います。
さて、本作品は、 . . . 本文を読む
杉浦日向子著、筑摩書房刊
「百物語」の話は、何かの朗読で聞いた記憶があります。本作は、同様に、99の奇譚を上下二冊に収録しています。ごく短い作品群ながら、それぞれの世界を異なったタッチで表出しています。そして、作風が最後の方になってくると、多彩になってきており、線の描き方に工夫が見られます。
しかし、驚くべきは、話の内容を的確に表現する想像力と技術です。これらの一つずつの作品のネタはあるようですが . . . 本文を読む
杉浦日向子著、筑摩書房刊
例えば、最初の作品は「女房を ちっと見直す まつのうち」という川柳が添えられてお降り、最後に「二日の夜 浪のり船に 楫(かじ)の音」という句で閉められたいます。これは、正月二日に亭主が挨拶回りから帰宅すると、湯屋帰りの女房が髪を梳いており、その艶姿を亭主が見直した。お節を肴に飲む亭主に酒を勧める女房。そんな女房の横顔に改めて惚れ直す亭主。やがて女房が、「今日はさ ソノ。。 . . . 本文を読む
足沢良子著、ぎょうせい刊
家族が長期入院した折、看護師の皆さんのご労苦に頭が下がりました。そして石の激務に頭が下がりました。付き添いで病室に泊まったのはクリスマスイブの夜。そこで、私は深い感動を味わいました。看護師見習いの皆さんが、ろうそくを手に、賛美歌を静かに歌いながら廊下を歩いてきました。「静謐な美しさ」とでも言うものでしょうか。
その後、娘が看護師になり、如何に激務でありストレスの多い職業で . . . 本文を読む
2年数ヶ月前に10万円弱で購入した三菱の「RDT26WH」を、半額以下の値段で「RDT271WV」買い換えました。画質などが良く非常に気に入っていましたが、ディスクトップパソコンとノートパソコン、それにPS3、アップスキャン・コンバーターを接続するため、DVIとHDMI端子の変換やHDMIセレクターの接続など、非常に面倒でした。
妻のPCの買い換えで、たまたまLGのディスプレイが非常に安価であった . . . 本文を読む
太田肇著、中公新書刊
現代の組織は、アメリカ流の経営方法を盛んに採り上げています。民間は言うに及ばず行政においてもしかり。その基盤は「経営理念の展開」と、それを担保するための「評価による実効性の確保」にあるように思います。
戦後の日本は、欧米にキャッチアップするため、特許という果実を得ながら、日本独自の雇用慣行や経営ノウハウを蓄積し、一時は世界一と評価され自覚もしていましたが、バブル崩壊後、小泉政 . . . 本文を読む
アスキー.PCの1月号の「情報局」というコーナーで、たまたま目にしてインストールしてビックリしました。「Digishelf」というソフトです。下記のURLで入手できますが、電子書籍ビューア、動画ダウンローダー、ウェブアーカイバー(「アーアイバー」と表記されていますが、多分「アーカイバー」?)などの機能があります。
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デービッド・ボーンステイン著、ダイヤモンド社刊
本書の副題は「社会起業家たちの勇気とアイディアの力」というもので、自らの信念に基づいて世界を変えている人々を紹介しています。
社会人として生きていると、世の中には実に様々な人が溢れていることが分かります。その一人ひとりが、それぞれの考え方や価値観を持っており、その置かれた状況も異なります。だから、目の前の問題に気付かないことも多い。また、気付いても知 . . . 本文を読む