2012年公開のアメリカ映画です。単純な殺し合いのアクション映画だと思っていましたが、結構凝った脚本でした。原作が良いのでしょう。そして主演のジェニファー・ローレンスは、非常に地味な容貌で、正直初めはピント来なかったのですが、深みのある演技に驚きました。同じく主演した「ウィンターズ・ボーン」を見たいと思います。
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溝口敦著、新潮社434刊
私が若い頃、運悪く仕事で暴力団の関係者と会うことになってしまい、大変に緊張しました。その後、右翼の関係者とも出会ってしまいました。当時は、警察の民事不介入という原則から、そうした人は、巧妙な話術で強要することなく、自発的にこちらから金品や労力を提供するというふうに持ち込むみ、恐喝にならないように偽装していました。幸い、その後は出会うことがなくなりました。
本書はそうした闇 . . . 本文を読む
2009年公開のアメリカ映画です。はしかウィルスを元に作ったガンの治療薬が致死率が極めて高いウィルスに変異し、感染してしまいます。生存者は免疫を獲得したものの、六人に五人は、凶暴な化け物になってしまいます。
軍の科学者である主人公は、感染源のニューヨークで一人生き残り、化け物を普通の人間に戻す研究を続けます。誰もいないニューヨークから、世界に向けラジオ信号を発信しながら。やがて可能性のある血清が見 . . . 本文を読む
星野博美著、光文社新書350刊
1966年生まれの著者が、20代に体験した中国旅行記です。アメリカの友人(男性)とともに辿った、非常に困難な列車による旅の苦労譚が語られています。また、当時香港に留学していた著者の生い立ちや中国に惹き付けられた経緯、本音での暮らしぶり、中国本国の状況などなど。
本書の組み立て方は、旅立ちまでの経緯、旅、その後の三つに分かれています。旅そのものは辛いながらも、どうと云 . . . 本文を読む
2012年公開のオランダ映画です。登場人物が非現実的な戦闘能力を持っている訳ではないので、ありえねー、という昨今の映画とは少し異なります。主人公は、コミュニケーションアドバイザーで、かなり優秀です。しかし離婚した妻との間に二人の子供がおり、私生活では少し辛い思いをしています。
そんな折、顧客だった男から話を聞くように頼まれたのですが、その直後に、その男は自動車事故で死んでしまいます。おまけに、身に . . . 本文を読む
カート・マイケル・フリーズ、クレイグ・クラフト、ゲイリー・ポール・ナバーン著、春秋社刊
トウガラシは、南米からヨーロッパ経由で全世界に伝わり、今日では様々な用途で使用されています。食用が中心ですが、薬用などにも使用されており、身近な例では、お米の防虫に使われています。
さて、本書は、料理人、農業生態学者、民族植物学者の三人が、メキシコやアメリカ南部などのあちらこちらでトウガラシを栽培している現場を . . . 本文を読む
2009年公開のドイツ映画です。児童文学を映画化したもので、本作の続篇も作られているとのこと。実に大らかで暖かい映画です。主人公のビッケと両親達、頭の弱いバイキング、悪役のバイキングなど、皆、楽しんで演じていて、上質な子供向けの映画に仕上がっています。初老の私が見ても楽しい映画でした。今度、孫と見てみたいと思います。
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吉田修一著、読売新聞朝刊連載
夫婦が惨殺された部屋の壁に、被害者の血で「怒」と書かれており、その犯人の行方がようとして知れない。警察の賢明の捜索にもかかわらず。その一方で、何の関係もない三カ所で暮らす人達に出会った三人の男。それぞれが周囲の人々と交流しつつ正体を明かさない(明かせない)。犯人は、その三人のいずれかです。それぞれの物語が静かに進行する一方で、犯人の山神の出自らしきものが分かってくる。 . . . 本文を読む
2012年公開のアメリカとニュージーランドの合作映画です。ロード・オブ・ザ・リングの前章となる時期の物語で、あるホビットの青年が、龍に故郷を追われたドワーフ族を助けて龍退治に赴く旅の物語です。導入部は退屈ですが、中盤からジェットコースターのような様相を呈します。作り込まれたCGと雄大な自然のロケが見事に融合して壮大な舞台を作り上げています。色彩設計が優れているのでしょう。それにしてもCGが凄いこと . . . 本文を読む
坂口孝則著、幻冬舎新書192刊
著者は、会社勤務をこなす傍ら、バイヤー兼調達・購買業務研究家として執筆活動をしているとのことです。1978年生まれなので、本書が出版された2010年で32歳でした。
本書では、安売りをする動機と、安売りが可能となっているカラクリを解説しており、その限りではよくある内幕本と同じですが、そこに止まらず、従来の経済学を超える「逆転経済」という概念を提示しています。フリーで . . . 本文を読む
2012年公開のアメリカ映画です。歴代のアメリカ大統領で最も敬愛されたリンカーンが、奴隷解放の為に合衆国憲法の修正案を下院議会で成立させるために奮闘した数ヶ月が描かれています。
南北戦争の最中でしたが、劣勢な南軍が降伏する前に、何とか憲法を修正するために、非常に複雑な状況に苦悩を深めます。そして、聡明ではあるけれども、普通の人に過ぎない妻の苦悩をも一心に受け止め、家庭においても心が安まらない。本作 . . . 本文を読む
後藤直義、森川潤著、文藝春秋刊
ジョブスのアップルは凄い。偏執的とも言えるほどの妥協しないこだわりによって、革新的な製品を世に出したジョブスの個性をそのまま体現したアップルは凄い。結果としてジョブスは、類い希な成功を収めましたが、最大の遺産はiPhoneであったのではないか、と思います。常々、アップルの製品に日本製の部品が使われているのではないかと思っていましたが、本書により、重要アイテムが日本製 . . . 本文を読む
2011年公開のアメリカ映画です。突然列車の中で目覚めた主人公の男性は、見知らぬ女性に話し掛けられ戸惑います。そうしているうちに乗っている列車が突然爆発して・・・。非常に凝った脚本です。単調になりがちなストーリーを上手く展開しています。主人公はジェイク・ジレンホールが、ヒロイン(?)をミシェル・モナハンが演じていますが、好感の持てる演技です。結末に甘さを感じますが、十分に魅力的な作品に仕上がってい . . . 本文を読む