リビングの椅子に座って外を見ています。
田んぼや、丘の緑の中に木々の葉が色づいて新しい絵を描いています。
特別の紅葉が広がっているわけではありません。
たくさんはいりません。
秋の色がちらほらとしているだけ。
それでも私にはこの上ない幸福な気持ちにさせるものです。
こんな景色の中に身を置けること。
そしてそんな家を手にできた幸運。

私から見れば超大金持ちの友人たちがいます。彼らが手にしているものからすれば、あまりにも小さな、みすぼらしいものかもしれません。

家だって根太もあちこち腐ってきたし、手を入れなければいけないところは書ききれないくらい。
不都合も、あと何年生きられるだろう、それまで保ってくれれば御の字なんて気持ちで接すれば、ほとんどが無視できる。

リビングの椅子に座って、外を見ている。
ちょっと傍観者的に、季節の、時間の移り変わりの中に、自分を置いて、
周りの美しさに見とれている。
そして、ただただその贅沢を感謝している。

そんな毎日です。