ところで、先ほどお菓子の水無月を書いていまして、そうだこれも書いとかなきゃって思い出しました。
先年、師匠から三日夜の餅のことを調べてって言われたのです。
金がないって騒がれていましたので、吉原にでも身売りするのかなって思っておりましたけど、遊郭にはこの風習はだいぶ後まで残っていたようですね。
一見さんはどんなにお金を積んでも、太夫には合えなかったんです。
そのときにはたいした返事はできなかったので、引っかかっていました。
ということで、三日夜餅のこと:
昔、日本は通い婚でした。
男性は何人かの通う相手を持っていて、そこを訪ねていたのですね。
もちろん、これはと思う相手は、正妻として自宅に住まわせた。たいがい北にその部屋があって、今、大河ドラマでも言われている「北の政所」って呼ばれていたのです。
ところで、その相手を決めるのに、申し込みをして、相手がOKよ、って返事をしてから、三日は相手のもとに通わなければならなかったんです。そしてめでたく三日目が過ぎると、三日夜餅を夫婦で食べた。そのお返しとして新婦側は披露宴を開いたのですね。餅は固くなるから、固めの儀式という意味合いがあったのでしょうか? でも、すぐにカビが生えるなんてことは言っこなしですよ。
あくまで、めでたし、めでたしなんですから。
ところでついでにそのめでたしまでのプロセスをご紹介しますと、
まず、あの子がいいな~って相手を探し出します。
これもなかなか大変な仕事。
深窓の麗人なんてのは、はしたないからって、なかなか人前には現れないのです。
みんな必死で、データを集め、一目相手を見ようと努力をするのです。
やっと、相手を見つけると、まず和歌を贈ります。
「夜這い」って言葉は本当は「呼ばひ」なのですね。詩で相手に好きだよ~って呼びかけること。
でも、最初は猫と同じ。オスが寄ってきても、まずは嫌ったそぶりで邪険にふるのが決まりごと。
だから和歌の発生したころの、和歌の主目的はこの懸想文(妻問い詩)と、それに対する相手からの返り詩(本気なの? って聞く問い詩や、もっとストレートに嫌よって答える拒り詩)が大きな意味を持っていたのです。
そしてこの応答がだんだんと実を結びだすと、相手の家に行って、御簾を隔ててお話をしたり、、、、、いいぞ、いいぞ、、、、でも、たいがいは直接お話できるのではなくって、間に召使などが入って、話(これまた詩ですねん)を取り次ぐのですね。あぁ、昔に生まれなくってよかった。今はもっとシンプルですもんね~
そして、これが成功すれば、、、
お姫様の寝所へと招かれる、、、、
この辺までは、親は知って知らぬ顔をしているのです。
それが三回続くと、親も認めた仲、というより、世間に認められた夫婦となるのです。
そして、三日夜の餅と披露宴と続くのですね。
この暑いのに、読むだけでも大変ですよね。
ご苦労様でした。
ところで、三日夜の餅。
かなりマイナーですけど、この餅が残っているところがあるそうです。
先年、師匠から三日夜の餅のことを調べてって言われたのです。
金がないって騒がれていましたので、吉原にでも身売りするのかなって思っておりましたけど、遊郭にはこの風習はだいぶ後まで残っていたようですね。
一見さんはどんなにお金を積んでも、太夫には合えなかったんです。
そのときにはたいした返事はできなかったので、引っかかっていました。
ということで、三日夜餅のこと:
昔、日本は通い婚でした。
男性は何人かの通う相手を持っていて、そこを訪ねていたのですね。
もちろん、これはと思う相手は、正妻として自宅に住まわせた。たいがい北にその部屋があって、今、大河ドラマでも言われている「北の政所」って呼ばれていたのです。
ところで、その相手を決めるのに、申し込みをして、相手がOKよ、って返事をしてから、三日は相手のもとに通わなければならなかったんです。そしてめでたく三日目が過ぎると、三日夜餅を夫婦で食べた。そのお返しとして新婦側は披露宴を開いたのですね。餅は固くなるから、固めの儀式という意味合いがあったのでしょうか? でも、すぐにカビが生えるなんてことは言っこなしですよ。
あくまで、めでたし、めでたしなんですから。
ところでついでにそのめでたしまでのプロセスをご紹介しますと、
まず、あの子がいいな~って相手を探し出します。
これもなかなか大変な仕事。
深窓の麗人なんてのは、はしたないからって、なかなか人前には現れないのです。
みんな必死で、データを集め、一目相手を見ようと努力をするのです。
やっと、相手を見つけると、まず和歌を贈ります。
「夜這い」って言葉は本当は「呼ばひ」なのですね。詩で相手に好きだよ~って呼びかけること。
でも、最初は猫と同じ。オスが寄ってきても、まずは嫌ったそぶりで邪険にふるのが決まりごと。
だから和歌の発生したころの、和歌の主目的はこの懸想文(妻問い詩)と、それに対する相手からの返り詩(本気なの? って聞く問い詩や、もっとストレートに嫌よって答える拒り詩)が大きな意味を持っていたのです。
そしてこの応答がだんだんと実を結びだすと、相手の家に行って、御簾を隔ててお話をしたり、、、、、いいぞ、いいぞ、、、、でも、たいがいは直接お話できるのではなくって、間に召使などが入って、話(これまた詩ですねん)を取り次ぐのですね。あぁ、昔に生まれなくってよかった。今はもっとシンプルですもんね~
そして、これが成功すれば、、、
お姫様の寝所へと招かれる、、、、
この辺までは、親は知って知らぬ顔をしているのです。
それが三回続くと、親も認めた仲、というより、世間に認められた夫婦となるのです。
そして、三日夜の餅と披露宴と続くのですね。
この暑いのに、読むだけでも大変ですよね。
ご苦労様でした。
ところで、三日夜の餅。
かなりマイナーですけど、この餅が残っているところがあるそうです。
灯明と御簾ごしでは・・・綺麗に見えた?
現代は明る過ぎて、歳ごまかせません
厚化粧と綺麗に見せる技がある人はいいけど・・・
返歌の才・・今の若い方達には少ない事でしょうと
私初めとして。
明日から大阪に行き京都2日通います。
おきばりやす。
昔のプレイボーイも言っておりました。
いとかかるころは 遊びなどもすざまじく さすがに暮らしがたきこそ苦しけれ
源氏物語 常夏
こんなに(暑い)ときには 遊びなんかもする気力もないね~ ってね。
男としては、便利なのは都合がいいけど、本当に好きな相手だったら、昔風かな、、、、
なんちゃって。
でも、その都度、詩を作って、詩から、字(上手かどうかね)、古典をちゃんと知っているかどうか、紙(色や添え物)そしてそれを束ねるバインダーまで、一つ一つ相手に吟味されるのですよ。反対もそうなのですけど。
色恋だけが生きがいで、古典の数も多くなくて、、、そんな宮人の時代ならともかく、今じゃね~ 無理ですね。