南迴線 3671次普快車 [ディーゼル機関車R100型R114號] (枋寮)
屏東線の區間車で枋寮に到着すると、隣のプラットフォームには南迴線台東行の普快車が出発を待っている。南迴線の各駅停車の列車は區間車と普快車がそれぞれ一往復ずつ。うち普快車という車種は、ここ南迴線の一往復だけのような事である。
青い客車の3両編成!
客車は台東方より、40TPK32206T、35SPK32734T、35SPK32717と表示がある。
数少ない、窓の開く車両!
南国の台湾でクーラーのない車両である。扇風機だけ。先程乗ってきた區間車には空調があり、窓は開かない。扉は走行中でも開くけどね。
乗りたいけど、今日は見送るのみ…
普快車には3年前に乗った事があるけど、今日は屏東線、縱貫線を乗り継いで台北へ向かう予定。また窓の開く南迴線に乗りたい。帰国後にBSを見ていたら、大和田獏さんが台湾旅行の中でこの列車に乗られていた。
昔の絵図が掛けられている!
さて、枋寮までの切符しか持たぬ客が何時までもラッチ内にいては改札氏も迷惑だろう。そろそろ出場する。地下通路の奥には枋寮付近の昔の絵図があった。片仮名も見られるので戦前の物の複製だろう。カランビの文字も見られる。鵝鑾鼻(ガランピ)は7年前に訪れた。しかし、最南點(最南端)には達していない。
台東へ向けて普快車は出発していった…
切符は記念に持ち帰るべく、「枋寮站證明章」のハンコ(無効印に相当)を押して出場する。そして、改札の外から普快車を見送った。
臺鐵 屏東線 枋寮車站 (臺灣省屏東縣枋寮鄉枋寮村儲運路)
駅頭の様子!
ガランビへはここ枋寮からバスに乗って行った。楽しかった。今日も更に南へと足を延ばしたいけど、駅前の風景だけ見て駅舎に戻る。
自強號 枋寮→潮州(57元)
売店で日本に出す絵葉書用に切手を購入する。そして窓口で切符を購入する。次の列車は特急列車に相当する自強號。次の停車駅で降りるので、自由席でいいところだが、對號列車(全車指定席)なので、きっちり発券してもらう。立席券に相当する無座票もあるが同額。
改札口
改札が始まるのを待って入場する。
構内の建物の壁には、こんなイラストが!
『環島之星』觀光列車[第1車次 西部幹線列車(逆行)]が入線!
高雄方より觀光列車が入ってきた。台北行なので枋寮で折り返すのかと思ったら、『環島之星』が示すように、台湾を反時計回りにぐるり一周する。時計回りに一周する列車[第2車次 東部幹線列車(順行)]も運転されている。旅行会社のツアーで利用されるそう。ちなみに臺鐵では時計回りの列車を順行、反時計回りの列車を逆行と表す。西部幹線(縱貫線・山線・海線)で台北から高雄へ南下する列車は逆行という事になる。
南迴線 51次莒光號 [ディーゼル機関車R100型R102號] (枋寮)
觀光列車は定期列車の花蓮行莒光號に組み込まれている。台北(6:15)→高雄(11:23)→枋寮(12:23)→台東(13:57)→花蓮(16:45)と、51次莒光號に併結。花蓮の先はどうするのか知らないが、台北には19:46に到着する。
南迴線 136次自強號 [DR2800型気動車] (枋寮)
これから乗る自強號がやってきた。
觀光列車+莒光號と交換する!
自強號に乗車。指定された席に行くと女性が座っていたが、隣の席に移り空けてくれる。次で降りるから通路側でも構わないが、窓側の席に座る。枋寮を出発。養殖池を見て、からすみを干しているのを見て、南州を通過する。自強號は午前中に乗った各駅停車の道のりを早回しで戻ってゆく。時間の流れ方が違う。同じ路線でも受ける印象が違う。お急ぎの時には自強號はいいだろうが、汽車旅を楽しむには區間車の方がいい。通路側に移動した女性は眠ってしまった。降りる駅が近づいてきた。大きく跨いで通路に出て、出口に向かう。
屏東線 136次自強號 [DR2800型気動車] (潮州)
屏東線 自強號 136次 枋寮(12:25)→潮州(12:45) 40DR2830 57元
自強號で潮州站到了
潮州で下車する。初めて降りる駅である。さて、次の列車の切符を買っておこうと窓口へ行き、「高雄」と言うと、窓口は無座でいいかと言う(言っていると思う)。出された切符を見ると、今し方降りてきたばかり自強號の無座票である。まだ自強號は停車中かも知れぬが、乗りたいのは次の區間車である。「區間車」をどう発音するか知らないので、時刻表の區間車の頁を示して、區間車の切符に変えてもらう。
臺灣鐵路管理局 屏東線 潮州車站 (臺灣省屏東縣潮州鎮信義路)
潮州駅は高架になっているけど、まだまだ工事中である。柵で囲われた工事現場を仮通路で通り抜けて表に出る。地図を頼りに知らない街を歩く。
駅頭の様子!
上好佳客式炒粄條 (臺灣省屏東縣潮州鎮建基路)
潮州に来た目的はこちらのお店。昼食にいい頃合に着いた。日本語は通じず、勝手が分らないが、メニューの文字を見ながら、いい加減な発音で注文する。席に腰掛けて待っている、すぐに魚丸湯(20元)が出てきた。魚の団子(練り物?)の入った薄味のスープである。写真も撮らずに食べ始める。少しして潮州まで来て食べたかった料理が運ばれてきた。お店の兄ちゃんが値段を言うので、前金とわかる。日本語が通じなくても何とかなる。
炒粄條(小)(60元)
これは辛そう、というのは嘘で辛くはない。何が赤いのか判らないが、ここの炒粄條を食べた台湾の人のブログを見ると、トマトではないかと思われるが、当方の語学力の無さもあり、断言は出来ない。断言できるのは、エビやイカが入っていて、実に美味という事。注文時に大きさを言わなかったら小が出てきたが、こんなに旨いのなら大(70元)にすればよかった。
粄條はこんな感じ♪
米粉(ビーフン)がお米のソーメンなら、粄條はお米のうどんかきしめんというところ。麵じゃなくて、粄條に味が馴染んで実に旨い。きれいに平らげると、調理場の方の女性に「ハオツー(好吃)」と伝えて店を後にした。
いずれも中華民國102年11月25日撮影
台北や高雄にあれば、気軽にまた訪れたいお店であるが、潮州は高雄から1時間くらい掛かる。潮州まで複線電化が完成したらまた来ようか。駅への帰り道、炒粄條以外にも旨そうなものを売る店をいくつか見掛ける。炒粄條を知ったのは、偶然見た屏東線の動画に一寸だけ映っていたのである。なかなかいい台湾の小さな街での昼食だった。 (つづく)
[[youtube:znwP-OAxYCU]]