
祖国復帰闘争碑 (沖縄県国頭郡国頭村字辺戸)
雨風が強く、傘がひっくり返ってしまう。元に戻してさすが、雨に濡れてしまう。大きな碑が見えるので、そちらへ歩いて行ってみる。


天気が悪くて南国の海に見えない。日本海じゃないよ。

天気がよければ与論島(鹿児島県大島郡与論町)が見えるそうだが…
辺戸岬から与論島まで22km。昭和28年12月25日、与論島を含む奄美群島は日本に復帰したが、沖縄は米国統治が続いていた。この海を挟んだ辺戸岬と与論島では、のろしを上げて、沖縄の復帰を願っていたという。昭和47年5月15日に沖縄は復帰する。その時の記憶はないけれど、昔は沖縄に行くのにパスポートが要るとか、米ドルを使っていたとかいう話を聞いていた。復帰から48年、ようやく沖縄にやって来た。




炬火 友情の火
辺戸岬と書かれた看板等が見当たらず釈然としないが、このまま散策してもずぶ濡れになるだけなので、そろそろ引き上げる。後で判ったが、辺戸岬の先端は、ここから東の方に行ったところにあったのだ。最北端と言うから、北の方ばかり気にしていた。駐車場に僅かな車が停まるだけで、散策している他の客を見掛けなかったので、全く気付かなかった。喜屋武岬に続いて辺戸岬も岬の先端を見逃してしまう。

中途半端だが、沖縄本島の最南端と最北端のあたりを訪れた。ちなみに沖縄県最北端は現在は無人島の硫黄鳥島(沖縄県島尻郡久米島町)で、徳之島(鹿児島県大島郡徳之島町・天城町・伊仙町)の西に位置し、与論島よりも緯度は北になる。辺戸岬は天気の良い時に再訪して、与論島を見てみたい。

辺戸岬の駐車場を出発して国道58号に戻る。悪路ではないが、勾配や曲線が続く山道。道路がΩになるような地形である。坂を下りてくると集落がある。国道58号起点の標識が見えて、橋を渡る。これで国道58号の沖縄県内区間を走破した。ただし在来道とバイパスとがあり、複数ある経路の全てを走った訳ではない、那覇市の終点から国頭村の起点まで国道58号を走ってきたという事である。

国道58号の石碑 (沖縄県国頭郡国頭村字奥)
一般国道五十八号について
一般国道五十八号は昭和四十七年五月十五日の本土復帰に伴い国道として指定された。
一般国道五十八号は鹿児島県鹿児島市を起点とし海上を渡り種子島、奄美大島を経由して沖縄県那覇市(明治橋)を終点とする路線である。
一般国道五十八号が、沖縄県内に初めて上陸する地点が当地(沖縄県国頭郡国頭村字奥新田原五百四十一番地の一)となっている。

起点とあるが、真の起点は鹿児島県鹿児島市にあり!
国道58号を更に走り続けるには鹿児島県に行かなければならない。ここから奄美大島にフェリーがある訳でもない。奄美大島、種子島に渡り、それぞれ走る事になる。九州本土、鹿児島市内の区間は走った事はないが、何度か交差して横切っている。

奥川に架かる奥橋から先が沖縄県道70号国頭東線!


国頭郡東村方を望む!
このまま県道を進み、東海岸を南下するのも一興だが、地図で見ると真っすぐな道ではないので、国道よりも時間が掛かる気がする。今の時刻は午後1時前で、午後6時には豊見城市のレンタカー営業所に車を返却しなければならず、ゆっくりしていられない。

国道58号・沖縄県区間の起点 0.0km

那覇市方を望む!




沖縄総合事務局
国土交通省でも、開発局でもない。開発局(北海道開発局)は国交省の地方支分部局だが、沖縄総合事務局は内閣府の地方支分部局。総理府の外局、北海道開発庁・沖縄開発庁は平成13年の省庁再編でなくなったのか。沖縄総合事務局北部国道事務所管内の国道58号を那覇方に向かう。再びΩとなった道路を走る。交通量は少ないが、追い越し禁止なので、遅い車がいるとグッと速度が落ちる。わざわざ路肩に停めて先に行かせてくれる車もあれば、ゆっくり車線(付加車線)があってもお譲りいただけない車もある。車社会で、高齢者も運転しなければならなくて、仕方ないのかも知れぬ。国頭村から大宜味村に入る。天気は相変わらず悪く、日本海沿いのようだが、国道9号の方が空いてて快適かなと思う。国頭郡大宜味村から名護市に入る。辺戸岬から名護まで思った以上に距離がある。早く次の目的地に着いて昼食にしたい。帰りは国道58号名護東道路を使って、名護市街地は回避する。伊差川ICよりバイパスへ。自動車専用道路で無料。暫定2車線で、初めはゆっくり走っていたが、長いトンネルが連続する区間で、流れは良くなった。世富慶ICまでの部分開通で、国道329号を経て、国道58号に戻る。先の区間も工事中で、沖縄自動車道許田ICへ伸びるのでしょう。道の駅許田を過ぎて、許田ICにやって来た。国道58号が片側2車線あるうち、左車線が恩納村方面への国道58号へ続き、右車線が沖縄道許田ICへ入っていく。
沖縄道は往復4車線だが、最初は曲線の連続する道を走って許田TBへ。本線にある料金所だが、一般とETCがひとつづつ。ETC利用ではない車が多い気がする。料金所を過ぎると高速らしい走りとなる。但し時速80km制限。名護市より国頭郡宜野座村に入る。沖縄道は西海岸より東海岸に出る。国道58号のような海沿いの区間はない。宜野座ICを過ぎ、宜野座村より金武町に入る。さっそく金武ICで流出する。在日米軍の車両を料金所に見掛ける。通行料金は防衛省が負担するんだったか。当方は自己負担でETCレーンを通行する。料金は340円。距離の割に安い。国道329号を金武町の市街地へ。米軍のごつい車両が何台も走っている。料金所で見た車両の一団である。ベースへ入って行く。さて、目的地はこの辺り。ナビが使いこなせていないので、適当に見当をつけて国道から路地に入ると、お目当ての店はあった。下調べした時の記憶を頼りに駐車場に車を停める。

アクティブパーク駐車場 (沖縄県国頭郡金武町字金武)
ここも霧…ではなく、車内と屋外の温度差(湿度?)でレンズが曇ってます。ここの公園はきれいなお手洗いがあっていいです。歩いて近くのお目当てのお店へ。店内に入ると自動券売機が。オリオンビールもあるが、まだ運転するので飲めない。お店の人にコーラは置いてないか尋ねると、自動販売機でと言うので、表で買ってくる。料理の食券を券売機で買うが、ちょっと間違えてしまった。

持ち帰りの食券を買ってしまった!
気付いた時には、持ち帰りで用意していたので、店内で食べてもいいか尋ねると、大丈夫だそう。ちなみに店内と持ち帰りの代金は同じ。コカ・コーラ(160円)と料理を持って、2階の席へ。店内には先客が一組だけである。時刻は午後2時40分を回っている。

[持ち帰り]タコライスチーズ野菜(700円)
大量で全然容器に収まりません。

ケチャップをかけて♪
通常のソースは辛いそうで、ケチャップにした。さっそく一口。旨い。チーズがまたいい。これは辛いソースでもよかったかも。店内用の食器とは違うんだろうけど、これはキャベツがポロポロこぼれてしまう。食べ勧めてゆくと、ごはんがかなり入っている。量が多くてお腹いっぱいになった。そもそも若い兵隊さんが安くて満腹になるようにと考案された料理だそう。それは腹一杯になる。店内に音楽が流れている。後來♪がかかったと思ったが、カバー曲ではなく、オリジナルの方の、Kiroroの未来へ♪だった。沖縄で聞けてよかった。

King Tacos キングタコス 金武本店 (沖縄県国頭郡金武町字金武)
出川さんの番組で視て来てみたかったのだ。麦酒と味わいたいけど、車がないと来づらい。ごちそうさまでした。金武町を出発。金武ICより流入。Yナンバーの車が一般レーンを通っている。金武ICから程近い伊芸SAに立ち寄る。沖縄道唯一にして、日本最西端かつ最南端のサービスエリアである。

沖縄自動車道 伊芸サービスエリア(上り線)
(沖縄県国頭郡金武町字伊芸)

伊芸S.A物見台

太平洋を見下ろす!

天気がよければ絶景だろう。雨の降る日に屋根のある車の旅程でよかったとも言える。


那覇 Naha ⇀
伊芸SAを出発。激しい雨の中を走る。時折光るので、落雷もあるのか。国頭郡金武町より、うるま市に入る。平成17年に具志川市、石川市、中頭郡勝連町、与那城町が合併して出来た市。そして、うるま市より沖縄市に入る。沖縄南ICが昨夜の宿の最寄りICである。沖縄市より中頭郡北中城村に入る。村内に行きたいお店があるが、今回は行かない。北中城村より中城村に入る。中城PAがあり、沖縄道唯一にして、日本最西端かつ最南端のパーキングエリア。SAに行ったばかりなので立ち寄らない。那覇が近づき、交通量も増えてきた気がする。中頭郡中城村より宜野湾市に入る。宜野湾市より中頭郡西原町に入り、西原IC通過中に、浦添市に入る。再び西原町へ。モノレールの末端部が見える。いずれ沖縄道を跨いで延伸されるのだろうか。さて、沖縄道は那覇ICが起点なのだが、その手前の西原JCTで那覇空港自動車道が分岐している。人の字のようになっており、那覇ICから那覇空港道方面へは行けない。沖縄道乗りつぶしならぬ、走破を目論んでいるので、当然那覇ICに向かうが、那覇空港道も走りたい。レンタカー営業所も那覇空港道の先にある。まだ時間はある。取り敢えず那覇ICへ。中頭郡西原町より島尻郡南風原町に入る。ETCで料金所を通過。やはりETC利用の車両は多くない。通行料金は780円。やっぱり距離と比べて高くない。現在、沖縄道特別割引(約3.5割引)の措置がされている。さらにETCの平日朝夕割引(頻度型割引)と深夜割引(時間帯割引)も対象路線。但し、休日割引の対象路線ではない。今日の利用では通常料金とETC料金は同額だった。料金所の先で島尻郡南風原町より那覇市に入る。

料金所の先に0キロポストが!
信号待ちしていると0キロポストを見掛ける。さて、これからどうするか。那覇ICより那覇空港道には入れない。では、西原JCTから那覇空港道に入るために、一つ許田IC方にある西原ICからもう一度沖縄道に入ろうと思う。那覇ICから西原ICに行くには沖縄道を使うのが当然便利だが、そこはケチって一般道で西原ICに向かう。しかし全く土地勘がない。道路にモノレールが現れる。駅があり、儀保駅とある。これで現在位置が判る。北東へ行けばいいので、適当に右折する。ナビを使うが、使い慣れない機種で、どの道を走っているのか判らない。田舎の方では問題なかったが、都市部は道路が複雑である。そして那覇の道路は混んでいる。那覇市より浦添市に入る。適当に走っているが、高速の入口だから緑色の看板を見付ければいい。無事に西原ICの入口を見付ける。浦添市より中頭郡西原町に入り、本線に再び流入する。
浦添市、西原町と市町境を行く。再びモノレールの末端を見て、西原JCTへ。今度は那覇空港自動車道へ。すぐに料金所かあり、ETC料金は160円(現金同額)。中頭郡西原町より島尻郡南風原町に入る。線形の良い往復4車線の高架道路で、南風原南ICまでの区間は平成12年に九州沖縄サミットにあわせて開通している。当初は有料区間だったが、平成21年に無料開放されている。南風原南ICの先は当初より無料である。南風原町より八重瀬町に入る。見慣れぬ名前だが、平成18年に島尻郡東風平町と具志頭村が合併して誕生した町。町内に那覇空港道のICはない。島尻郡八重瀬町より豊見城市に入る。那覇空港道は豊見城・名嘉地ICまで開通。流出して一般道の国道331号小禄バイパスに入る。那覇空港道は国道506号南風原道路・豊見城東道路で、名前の通り那覇空港まで開通すれば、国道58号那覇西道路と接続し、那覇の南側をUの字で囲む形になる。さて、レンタカーの営業所はこのバイパス沿いにあるのだが、返却前に給油しなければならない。また荷物を整理したいので、国道331号豊見城道路に入る。また喜屋武岬に行く方向だが、途中の道の駅に立ち寄る。


道の駅 豊崎 (沖縄県豊見城市字豊崎)
昨日立ち寄った道の駅いとまんは商業施設らしかったが、こちらの方が道の駅らしい気がする。那覇空港発着の便の情報がモニター画面に表示されていて、空港最寄りの道の駅らしい。駐車場も空いている。

これまで令和2年7月1日撮影
道の駅豊崎(沖縄県豊見城市)は日本最西端の道の駅だそう。そして道の駅いとまん(沖縄県糸満市)は日本最南端の道の駅だそう。日本最東端の道の駅スワン44ねむろ(北海道根室市)には行った事がある。あとは最北端の稚内にも行くべきか。

道の駅スワン44ねむろより、風蓮湖のタンチョウを望む!
(北海道根室市酪陽) 平成15年6月23日撮影

領収書 これより令和2年7月1日撮影
道の駅を出て、レンタカー会社の地図に記載された給油所へ。地図のバーコードを給油機に読ませると、1Lあたり5円引きとなる。満タンに給油すると、あとはレンタカー営業所で返却するだけ。すぐに返却手続きは終わり、ちょうど出発を待っていた那覇空港への送迎バスに乗る。豊見城市より那覇市に入る。

トラベルレンタカー 送迎バス (那覇空港)
2日間、おかげさまで快適にドライブ出来た。また利用したいと思う。ありがとうございました。これで国道58号、沖縄自動車道、そして那覇空港自動車道の走破が出来た。国道58号については東北本線に乗ったけど、まだ埼京線に乗ってないようなイメージである。さて、空港に到着したけど、これで飛行機に乗って帰る訳ではない。 (つづく)