暮れの年中行事である同窓会シーズンが始まった。一昨日は大学のゼミの同窓会で、昨日は高校の関東地区同窓会であった。
面白い傾向として、高校でも大学でも同窓会より同期会の方が集まりが良い。同期会をもって同窓会としているむきがある。大学ではゼミの同窓会などは集まりがいい。これも同じ意味合いだろう。
同期会と言っても、中学や小学校の同期会は随分前に開いたが絶えて久しい。一番親しいのが高校の同期会だ。15の春をスタートに最も多感な時期を過ごしたからだろう。お互いに会って故郷の土のにおいを感じる。
それに比して大学の同窓(期)会はやや冷たい。学んだ内容がそうさせるのか? 一昨日のゼミの同窓会も飛び交う言葉が高校とは違う。
大分大学でマルクス経済学を学んだ仲間だが、金融論の話が出てもマルクスはもちろんヒルファーディングの名前が飛び交ったり、映画の話が出ても「久しぶりにローザルクセンブルグの映画を見たよ」などとなる。
大学の方がやや冷たい、などと書いたが、昨日その先輩ゼミナリステンのB氏から「首藤瞬七段が勝ってよかったですね」とうれしい電話をもらった。実は甥が囲碁NHK杯の2回戦で勝利を収めたのだ。他にもひとりメールをくれたが、そんな電話は高校同期生にはなかった。
それはB氏の人柄にもよるが、冷徹な理論を交わす中にも暖かい同窓の血が流れあっているのだとつくづく思った。
ますます色づく甲州街道のケヤキ