旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

猛暑、豪雨、荒れた世相…

2017-07-18 14:34:36 | 時局雑感



 テレビや各紙が、連日異常気象と災害の様子を報じている。中でも、昨年来の地震に続く九州地方の豪雨災害に胸を痛めている。九州育ちの私にとって、子供のころから慣れ親しんだ町の名前が、その惨状とともに次々と報じられるからである。
 世の中も荒れている。殺人を伴うすさんだ事件が日常茶飯事のように起こる。それら庶民生活に全く無能力な政治の世界も荒れている。安倍内閣は支持率の急落(危険水域という30%を割り込んだ!)に慌てふためいている。自ら墓穴を掘ったのであるから慌てることもないのだが…。国際政治も、北朝鮮の核戦略に慌てている。「俺は持っているが、お前は持ってはいけない」という説得力のない大国が、核廃絶にいかに無能力であるかが証明されるばかりだ。それに対し、コスタリカなど小国122か国が「核兵器禁止条約」を採択し、核兵器に悪の烙印を押した。この条約は、人間的、人類的道理に沿っているだけに、いぶし銀のような力を発揮してくるのではないか?

 朝から、テレビが「今日の東京は午後は雨。降水確率60%」と報じていたが、連日の猛暑と晴れ渡った空の様子から信じられない気持ちでいた。豪雨は困るが、本当に少しでも降ってくれないかと期待していたところ、午後2時を過ぎて俄かに暗くなり、やがてぽつりぽつりと降り始めた。そのうち雷鳴がとどろき、わが杉並区高井戸1丁目もそれなりの雨が降った。
 家の前を、傘をかざした人々が足早に歩き去る。その中に、小学校低学年生であろうか、ランドセルを背負い、右手に布袋を提げた子供がずぶぬれになって駆けてい行った。朝家を出るときの天候に騙されて、不用意にも傘を持たずに登校したのかもしれない。いや、家を出るときはお母さんに傘を持たされたが、学校を出るときの明るい空に騙されて、教室に傘を置いてきたのかもしれない。
 このような人をも、自然災害は容赦なく襲う。いや、自然災害だけではない。テロや戦争はもとより、悪政の影響を一番受けるのは、このような弱者であることを歴史は示し続けてきた。核戦争の危機すら含む世相、この「人類滅亡兵器」すら制御できない無能な世相の中で、あの子は果たして守られていくのであろうか?


投票ボタン

blogram投票ボタン