旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

弟、淳の三回忌で帰郷(つづき) … 国東半島の両子寺を訪ねる

2017-11-09 15:25:14 | 



 鶴見岳の景観を愉しんだ昨日に続き、今日(6日)も快晴無風。この機を逃すまいと早めに臼杵を発って大分空港に向かい、フライト前の時間を利用して両子寺に向かう。両子寺は、国東半島の中央にそびえる両子山の山麓にあり、空港より車で40分で行ける。
 この寺は「六郷満山両子寺」と呼ばれ、天台宗別格本山。リーフレットに次のように書かれてある。
 「AD718年(養老2年)に仁聞菩薩が開基。六郷満山の中では中山本寺、すなわち山岳修行の根本道場に当たり、特に江戸中期より六郷満山の総持院として全山を統括してきた…」

   
               

 護摩堂(本堂)に上がると和尚らしき人物が案内をしているので、「東京から来た。大分に行けば何としても両子寺に参れ、と言われているので参上した」と告げると、「それはようこそ……、それでは鐘を鳴らして厄払いをしよう」と、我々を中央に座らせ、鐘や太鼓をを打ち鳴らして祈ってくれた。
 続いて「干支は何か?」と問うので「イノシシだ」と告げると、「イノシシ生まれの人は阿弥陀如来が司る。阿弥陀如来の御真言は『オンアミリタテイセイカラワン』というので、今後お祈りの前に必ずこの真言を唱えよ。決して干支を間違えてはいけない」と諭された。御真言の言葉を覚えていられるかなあ、と思うと身の引き締まる思いであった。

  
 不動明王を祀る本堂                    阿弥陀如来のお札

 それはさておき、この寺の一番の有名スポットは仁王門。赤い橋を渡ると巨大な仁王様が両脇に立ち、その間の階段を上がると山門へと続く。この苔むした階段が、周囲の樹々と仁王像と調和して、そこに立つ人の心を鎮めてくれる。
 早速、仁王様にあやかって余生の安寧を祈ろうとしたが、ついさっき和尚に教えられた阿弥陀真言が思い出せず、仁王をまねしたポーズも様にならず、悟りの境地などほど遠いことがよく分かった。

  

 
            
 折しも現れた狸が、人の浅はかさをあざ笑って通り過ぎた。

 むしろ、最も御利益を感じたのは、空港で健次(弟)にご馳走になった「関アジ関サバ」と純米酒「鷹来屋」であった。情けないことだ。

  
   弟親子と、手前が「関アジ、関サバ」の盛り。美味しかったなあ!
      



  

 


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