旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

不安の多い国際情勢 … 沖縄辺野古や米朝問題

2019-03-04 21:17:52 | 政治経済

 沖縄の「辺野古埋め立ての可否」を巡る住民投票の結果は、近来にない快挙であった。投票率52%強、反対70%以上は、沖縄県民の圧倒的意思を示した。戦後70年、基地行政に苦しんできた沖縄県民の、「もういいではないか}という悲痛な叫びが聞こえるような気がした。
 沖縄県民の意思はもちろん、そもそも不可能に近い埋め立て計画をごり押ししようとする政府に、痛烈な反省を求める意思表示でもあろう。事態の進展は、当初2~3千億円の費用であったものが何兆円単位に膨れ上がり、そもそも脆弱地盤のうえ90メートルに及ぶ工事が必要となれば、日本にその工事をやる船舶もなく、事実上完成のめどの立たない事業となった。つまり、完成は不可能な工事である。
 そのような事実を見極め、政府に県外移設を訴える強烈な沖縄県民の意思が示されたといえよう。問題はこれを無視し続ける安倍政権の態度である。この安倍の態度は、決して沖縄県民だけの問題ではない。これほど明瞭な意思が示されてもそれが無視されるということは、このような事態が本土内で起きても無視されるということだ。民主主義の根幹を揺るがす安倍の姿勢を、沖縄の問題としてではなく国全体の問題としてとらえる必要があろう。
 米朝会談の行方も心配だ。決して決裂ではないと理解するが、平和への大きな一歩が躓くのではないかと気になる。そもそも国際交渉の解決というのは、双方が譲り合うことにより進むものだと思うが、米側の、「核の全面放棄までは一切の制裁解除はない」と言う態度が気になる。その根底に、「俺は核を持ってもいいが、お前は一切持ってはいけない」という大国思想があるようで、そもそも不平等交渉が前提となっている。それにしては北朝鮮は、よく耐えて交渉に臨んでいると思うのだが、どこかで堪忍袋の緒が切れることが恐ろしい。


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