世には、様々な集会とかパーティがある。参加して楽しいものや、何とも物足りなく、不満の残るものもある。 娘が主宰するオペラ普及団体ミャゴラトーリは、年に一回、支援者に活動報告を兼ねた感謝の気持ちを贈る会を催している。約一時間のミニコンサートと、それに続く1~2時間の交歓パーティである。そこには当然、お酒と軽い食事が不可欠であるが。
去る17日、西新宿のガルバホールで、約40名のご参加を得て支援者の集いを催した。結果は、ご参加いただいた方々に大変喜んでいただき、高い評価を頂いた(と思っている)。
まず、歌手の力量が高く評価された。歌唱力、演技力とも年々高まって、日々の努力、精進の跡が見えるという声もあった。コンサートに続くパーティも楽しく、質の高い内容だったと評価してくれる人もいた。ドニゼッティ、プッチーニ、モーツアルトなどのオペラから、歴史に残るアリアや重唱を聞いた後は、それに負けない、少なくともその雰囲気を維持する会話が続くことが求められる。
その役割を担うものの一つに、私は酒食の力もあると信じている。お酒担当の私は、現在日本の最高級の質を誇る酒を選び抜いた。曰く、昨年の純米酒大賞グランプリの「陸奥八仙」(青森)、特別金賞を続けている「作(ざく)」(三重県)、弟の協力を得て秋田県横手市の名酒「夏田冬蔵」と「まんさくのはな愛山酒」などである。これに、参加者の一人が差し入れてくれた千葉の「梅一輪」なども加わり、これらの酒は好評を呼んだ。
良い音楽を、良い酒を酌み交わしながら語り合うとき、そこに最高の会話が生まれる。パーティを構成するすべての要素の、どれ一つにも手を抜いてはいけないのである。
シュトラウスの「春の声」を歌う ソプラノ森真奈美さん
「ある晴れた日に」を歌う ソプラノ平野雅世さん
「愛の妙薬」のドゥルカマーラを演じるバスバリトン大澤恒夫さん
ピアノ巨瀬励起さん