旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

今年の出来事② 日本 … 台風による想像を超えた水害、風害

2019-12-23 15:46:51 | 政治経済


 今年も、日本にとっていいことも悪いこともたくさん起こった。中でも最も記憶に残るのは、異常ともいえる台風による水害、風害ではなかったか?
 日本にとって台風は、夏から秋にかけての年中行事のようなもので、水分を与え、海や大気を清浄化して自然の恵みのようなものに思えていた。従ってその台風に備え、川の氾濫に対しては堤防を、風圧に堪えるためには相応の強固な鉄柱を組んで備えてきた。ところが最近の台風はその想像を超えてきた。川は氾濫し想像を超える範囲を水が覆った。電気を運ぶ鉄柱は倒れ、広い範囲で生活の基盤をを失った。
 台風の質は変化し、これまでの人間の備えを超えるものになったのだ。しかもそれは人間が自ら生み出した人災であることも分ってきた。人類は欲望の赴くままに自然を破壊し石油や石炭を焚いて温室効果ガスをまき散らし、地球全体の温度を高めてきた。気温が上がると大気の水分(水蒸気)が増え、海の水温も上がり、台風は強い勢力のまま上陸し、これまで想像していなかったような豪雨や強風をもたらす。

 世界の良識派はこれを指摘し、国連などを通じて温室効果ガスの削減に力を合わせようとしている。高度成長を遂げた先進国日本はもちろんその責任の一端を担いでいるはずだ。ところがそれを討議する「COP25(第25回気候変動枠組み条約締約国会議)」に出席した小泉進次郎環境相は、依然として石炭火力の使用に固執する発言を続け、世界の批判を浴び、同会議が決する「化石賞」(気候変動対策に後ろ向きな国へ与える賞)を二回も与えられた。
 小泉進次郎と言えば、自民党の若きホープと言われている。その男がこの体たらくでは、日本に将来はないだろう。今年の「想像を絶した台風被害」は、まさに自業自得であったのかもしれない。

  
  松澤病院の紅葉②(12月14日撮影)


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