旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

新型コロナ感染で明らかになってきたこと

2020-04-21 14:57:58 | 時局雑感


 
 新型コロナ感染は、ついに全国緊急事態宣言の発令までに至った。これをめぐり毎日報道されているニュースなどにより、これまで表面化していなかった問題が次々と明らかになってきている。いろいろあるが次の三点が目を引く。
 第一は、貧困層の問題だ。もちろん、貧困問題は格差問題ともども問題化されていたが、コロナのような得体のしれない害敵からまず被害を受けるのは貧困層であるということが鮮明に映し出された。日本も例に漏れないが、皆保険制度のないアメリカの貧困層が、病院にも行けず、打つ手もなく死へと追いやられている状況を見ると、その致死率の高さとともに身震いする思いだ。
 第二に、音楽や芸術に携わるアーティストと呼ばれている人々が、先ず生活の場を奪われるということ。これらの人はフリーランスとも呼ばれているように、一瞬にして事業の場を奪われ、その瞬間、生きる術を失う。それを放置すれば、彼らが生み出し、育て、過去から受け継いできたいわゆる文化を我々は失う。恐ろしいことだ。
 第三に、これまで行政改革、効率化、合理化の名のもとに進められてきた保健所や病院の整理縮小、医師はじめ医療従事者の削減が、ここにきて、ベッド不足、医師不足、検査体制不足(ここでも検査医師の不足)、などを呼び起こしている。中曽根、小泉などの行革内閣の歴史のシッペ返しを受けているのではないか?
 戦後史の総決算のやり直しが必要ではないのか? コロナはそれを教えている。高い代償だが……。


投票ボタン

blogram投票ボタン