旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

節分、恵方巻、『亀の王』純米吟醸しぼりたて…立春

2022-02-04 13:55:11 | 時局雑感



 

 今日は立春。従って昨日は節分であった。即ち冬と春を分ける節目の日で、豆まきをして邪鬼を払い、恵方巻を食べて良き日に向かおうとする日である。
 豆は鬼の目を示し、「鬼は外」と叫んで外に向かって撒く。撒かれた豆が外の土に生えて芽が出る(鬼の目が出る)と困るので、豆は前夜に炒って(つまり芽が出ないように殺して……本当は皆で食べるために炒るのであろうが)、桝に入れ神だなに備えておく。豆まきが終わると、家族そろってそれぞれ齢の数だけ豆を食べて無病息災を祈る…。
 この行事は手がかかる上に、86歳の私も81歳の妻も、それだけの豆を消化する能力を持っていないのでやめた。その代わり恵方巻はたっぷり食べた。
 これも本来は、長いまま恵方(今年は北西の方角という)に向かって黙って食べるもの、とされているが、食べやすいように切って皿に盛り、美味しい酒を飲みながら、かつ大いにしゃべりながら食べた。御利益があるかどうかは疑問であるが、美味しく食べて健康には役立ったと思っている。
 酒はとっておきの『亀の王』純米吟醸しぼりたて。大晦日に久須美酒造より取り寄せた、正に「春の酒」だ。今日まで保存しておいたのには訳があって、実は、同時に取り寄せた『亀の翁』10年古酒と並べて「亀の翁を味わう会」を数名の兄弟・仲間とやる計画であったのだ。それがコロナのせいで中止になった。しぼりたて新酒の賞味期限も気になり、ついに封を切り、一人で味わうことになったのだ。
 そしてそれは、春を待つ恵方巻の味にピッたりマッチして、無上の幸せを与えてくれた。

 

 
 妻の盛る恵方巻を待つ『亀の王』

  


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