狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

「プロ市民大会」で騒いで教科書を書き換えよう!

2007-05-03 20:25:38 | ★集団自決

沖縄タイムス 2007年5月3日(木) 朝刊 27面

沖縄戦歪曲 抗議の声を/来月9日 県民大会

 教科書検定で、高校歴史教科書から沖縄戦「集団自決」記述に関する日本軍の関与が削除された問題で、労組や市民団体は六月九日、那覇市の県民広場で五千人規模の県民抗議大会を開く。高教組(松田寛委員長)と沖教組(大浜敏夫委員長)、「沖縄戦の歴史歪曲を許さず、沖縄から平和教育をすすめる会」(共同代表・高嶋伸欣琉大教授ら)が二日夕、那覇市の教育福祉会館で開いた「沖縄戦の歴史歪曲を許さない!沖縄県民大会」実行委員会の準備会で確認した。
 大会を契機に六月県議会で文部科学省へ修正意見の撤回を求める意見書を採択してもらい、教科書会社が軍関与を記述した申請時の教科書に戻すことを求めていく。準備会には約三十の労組や市民団体、野党県議らが参加した。


実相否定に批判


 準備会では、三月三十日に公表された検定意見について、「日本軍による」という主語をなくし、住民の「集団自決」を犠牲的精神の表れと位置付けて沖縄戦の実相を否定するものだ、と文科省を批判する声が相次いだ。

 参加者は「戦争の本質を覆い隠す教科書が全国の子どもたちに渡ることは許さない」と強調。教科書製本の日程上、書き換えはまだ現実的に可能だとして、県民に広く訴えていくことを申し合わせた。


与党に呼び掛け


 また、市民団体や労組だけの運動では限界があるとして、県政与党の自民党と公明党にも参加を呼び掛けていくことを決めた。

 県議会が、一九八二年に文部省(当時)が「住民虐殺」記述を削除しようとした動きに対し、同年九月に臨時議会を開き意見書を全会一致で採択。記述復活に道筋を付けた経験を踏まえ、同様の対応を求めていくことにした。

 意見書採択後は県議会としての要請団を組織して、政府に要請してもらう考え。

 一方、申請時の文章に戻すことを求める文科相あての署名活動にも取り組み、県内で二十万票を目標にする。


那覇議会審議へ


 教科書検定で歴史教科書から沖縄戦の「集団自決」で日本軍の関与が削除された問題で、那覇市議会(久高将光議長)は十五日に臨時議会を開き意見書について審議する。

                      ◇

歴史学術上意見の分かれる事項を、教科書に載せるじかどうか、・・・これに首相が介入すべきでない事は論を待たない。

この当たり前のことを明確にしたのが「沖縄・集団自決」の教科書検定について4月20日の国会答弁。

民主党の菅直人代表代行に質問された安倍晋三首相は次のように答弁した。

「(教科書検定は)専門家が議論し、調査し、その上で意見を付けるのではないか。私がいちいち事実を判断できるのであれば、教科書の検定は私が一人でやるということになる」。

この自明のことに沖縄の「市民団体」や沖縄タイムスは反対らしい。

首相の意見には反対しても、同じく政治家である市町村長の意見は教科書に反映すべきだとし、「市民団体」が騒げば歴史を変えられると思い込んでいるようだ。

市町村長のアンケート結果を社説で煽るだけでは飽き足らず、遂には「県民大会」で大騒ぎするという。

何度も書いたが、

≪教科書も みんなで騒げば 変えられる≫ by「プロ市民」

「県民大会」を開くことは勝手だが「県民大会」を名乗る事は勘弁して欲しい。

せめて「プロ市民大会」か、さもなくば

「ノイジー・マイノリティで歴史教科書を書き換える大会」

ぐらいにしてもらえないだろうか。(byサイレント・マジョリティ)

 

「市民団体」を束ねる共同代表・高嶋伸欣琉大教授も煽動だけしていないで、

学者なら学者らしく「歴史家の論議に委ねて」(安倍首相)はいかがですか。

そうでしたか、高嶋教授は歴史家ではなく「政治的アジテーター」でしたか。

 
 ◆関連エントリー:

「集団自決」問題 「教科書も みんなで騒げば変えられる」
だから、歴史をアンケートで決めるなってば


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日本国憲法9条と日本学生野球憲章13条

2007-05-03 09:29:35 | 県知事選

サンケイスポーツ 2007年05月03日 更新

特待制度実施の申告は334校-甲子園優勝21校も

 日本高校野球連盟が全加盟校に実施したスポーツ特待制度の実態調査が2日に締め切られ、同連盟は計334校が特待制度実施を申告したと発表。レッドソックス・松坂大輔投手(26)の母校・横浜(神奈川)など、甲子園優勝校21校が含まれていたことがわかった。横浜は出場が決まっていた関東大会の出場を辞退。なお申告校は3日、午後3時に最終的な発表がある。



 高校球界が最後まで大きく揺れた。西武裏金問題に関与した専大北上(岩手)で、日本学生野球憲章に抵触する特待制度が発覚したことを発端に、日本高野連は「野球部員であることを理由にしたスポーツ特待制度」の実態調査を実施。締め切りのこの日までに報告があった違反校は、軟式を合わせて延べ約4800の加盟校のうち、334校にまで上った。

 その中には、レッドソックス・松坂の母校で春夏通算5度の甲子園優勝を誇る横浜や、04、05年夏の甲子園で2連覇した駒大苫小牧(北海道)、今春センバツ優勝の常葉学園菊川(静岡)など、全国優勝経験がある強豪校も多数含まれていた。

 なかでも横浜はこの日、渡辺元智監督(62)が横浜市内のグラウンドで「ちょっとでも疑わしいのであれば、しっかりと襟を正そうと辞退しました」と説明。4日の県大会準決勝と、出場を決めていた関東大会への出場辞退を決断した。同校は19人(1年生5人、2、3年生各7人)の部員が入学金と授業料の免除を受けており、大半が主力選手。日本高野連の指導措置により小倉清一郎野球部長(62)は退任、平田徹コーチ(23)が新部長に就任する。

 この日までに申告した334校は、制度適用を受けた選手が今月31日まで対外試合出場禁止となるが、チームへの対外試合禁止処分は科されない。ただ横浜のほか、センバツ準優勝の大垣日大(岐阜)など、春季大会は有力校の出場辞退が続出。夏の前哨戦となるはずが“抜け殻”の大会となってしまうのは確かだ。

 それでも日本高野連が拙速の批判があるのも承知の上で大ナタを振るったのは、夏の甲子園にクリーンな形になって臨みたいから。6月から、例年通りの地方大会が行われることになる。


★いずれも私立高-高知は違反高なし

 申告した334校はいずれも私立校。日本高野連に登録している私立校773校のうち4割強が申告することになった。2日午後5時までに集計がまとまらなかった都道府県連盟は東京と茨城で、高知からは「違反校なし」の報告があった。


◆日本高野連・脇村春夫会長
 「非常に数が多いことに驚いている。学生野球憲章13条の順守を通達していたが、行き届かなかったことを高野連としても反省しなければならない。(特待生問題について)見直す考えはない。野球留学とも関連する問題であるし、今後も徹底していきたい」

 

★高体連、奨学制度在り方検討へ

 野球以外の高校の競技を統括する全国高等学校体育連盟(全国高体連)の梅村和伸専務理事は「強豪校などがかなり入っていて重たい数字。社会的問題に発展し、高体連としても奨学制度の在り方を検討する必要がある」と述べた。高体連には奨学制度の明確な規定がなく、基本問題検討委員会で競技団体などの有識者も招いて討議するという。同専務理事は「特待制度の行きすぎや金目当てはいけないが、子どもたちを犠牲者にしたくない」と話し、特待制度の全面否定はしないとの立場を繰り返した。


★私立連合会、高野連へ要望書

 日本私立中学高等学校連合会が、全国調査を実施した日本高校野球連盟に対し、締め切り延長などを求めた要望書を送付していたことが分かった。4月27日付の文書では、野球部員だけが特待制度を廃止するのはバランスを欠くなどと指摘。「現在在籍する生徒に影響がないように」と制度廃止時期の延長などを求めた。これに対し、日本高野連は29日付で文書を送付。高校野球の歴史を説明し「憲章はより厳しい基準で厳正な運用を心掛ける必要がある」とした上で申告期限が過ぎても理由を添えれば配慮すると回答した。


■日本高野連の指導措置
 日本高野連が公立を含む全加盟校の校長から「選手または部員であることを理由としたスポーツ特待制度」の有無について文書で回答を求めた措置。実施校は5月2日までに所属連盟に制度の内容と適用部員の学年別人数を申告し、奨学金等の解約同意書を5月末までに提出する。実施校の野球部長は退任。ただチームは対外試合禁止にはならず、制度を適用していた選手が5月末まで対外試合出場が禁止される。申告の最終結果は3日午後3時に発表され、それ以降に憲章違反の特待制度が発覚した場合は、対外試合禁止など厳しい処分が科される。

 

日本学生野球憲章
 高校、大学の野球活動に対する基本理念。1946年12月に学生野球基準要項として制定され、50年1月の改正で現在の名称となった。スポーツ特待制度を禁止する項目は第13条第1項で、選手または部員はいかなる名義によるものであっても、部員であることを理由に、学費、生活費その他の金品を受け取ることができない、と定めている。違反があった場合は、日本学生野球協会の審査室に諮られ、警告、謹慎などの処分が科される。

                     ◇

今日は憲法記念日で各紙とも社説・コラムとも憲法一色。

我が家の琉球新報も「声」欄も動員して憲法特集なので気が重いが憲法をスルーするわけにいかないと思っていたが・・・。

高校野球の特待生問題が騒がしい。

60年以上前に制定され時代に合わなくなった「日本学生野球憲章」13条を護るという連盟側の頑なな態度が奇しくも「護憲派」とダブって見える。

制定以前の反省の元に理想を掲げた点も、

それが時代に合わなくなった点も、

それを護り続けるという点でも「憲法論議」と同じ。

アマチュアリズムを理想とと掲げ「参加することに意義がある」といったことをまともに信じるものはいない。

オリンピックも今は既に様変わりしている。

変り行く現実について行けず、積み重なった矛盾を「解釈」で誤魔化すのは「日本学生野球憲章13条」と「日本国憲法9条」が双璧。

条文はお題目ではない!

憲法記念日、今日はこのくらいでお茶を濁そう。

 

【追記】10:40

お茶を濁しついでにもう一つ。

読売コラムが言いたい事を言ってくれていた。

5月3日付 編集手帳
 江戸期の狂歌作者に元木網(もとのもくあみ)がいる。人を食った名前だが、平明で調べのきれいな歌もある。「あせ水をながしてならふ剣術のやくにもたゝぬ御代(みよ)ぞめでたき」◆侮られぬよう、隙(すき)を見せぬよう、汗水流して剣術の腕前を磨いているが、争いごとは望まない。日々の研鑽(けんさん)が無駄に終わる天下太平のありがたさは、身にしみて知っている、と◆国の守りも一首に尽きるのかも知れない。平和をめでる心を忘れて腕っぷしに執心すれば、北朝鮮のようになってしまう。さりとて稽古(けいこ)を捨てれば、無頼漢もいる世の中でわが身ひとつを守れない◆いまの憲法は一切の戦力保持を否定し、「竹刀には指一本触れません」と約束している。現実には自衛隊を抜きに国の備えは考えられず、憲法の規定は稽古を捨てたふり、いわば美しい虚構にほかならない◆制定の当時、時代劇でいう“凶状持ち”のような立場に置かれた敗戦国としては、それもやむを得なかっただろう。憲法施行からきょうで60年、「辻斬(つじぎ)り」や「道場破り」に無縁の国であることを内外に知らしめた歳月である◆憲法改正とは、虚構の部分を排し、裏も表もない正真正銘の平和憲法に書き直す作業をいうのだろう。平和のおかげで現在の繁栄を築き、「御代ぞめでたき」の心が骨の髄まで徹した国には、胸を張ってそれができる。

(2007年5月3日1時45分  読売新聞)

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鰹と亡き師を肴に初夏の酒宴 ロストロポーヴィッチ追悼 その2

2007-05-03 07:17:28 | 音楽

◆鰹のたたきでで亡き師を偲ぶ

昨日友人N君宅で鰹のたたきで小宴を開いた。

同じく仲間のK君が釣りで鰹を大漁し、そのお裾分けにあずかった次第。

鮮やかな包丁捌きで鰹を捌いて素人離れの腕前を披露してくれたのはN君。

彼が先日物故した世界的チェロ奏者ロストロポーヴィッチさんを勝手に師匠と仰いでいた事を前稿で触れた。

◆参考:世界的チェロ奏者ロストロポービッチさん死去

話題は変ること止め処もないのは何時もの事。

旨い酒と肴で暫し時の経つのを忘れたが、結局は亡き「師匠」の話に及んだ。

実はN君、「師匠」についての当日記を見た後、友人間のプライベイト・サイトに次のような追悼文を配信していた。

≪○君、久しぶりです。<O:P></O:P>

師が無くなり意気消沈しているところです。師との付き合いは、かれこれ40年ぐらいになる。LP時代にハイドンのチェロ協奏曲1番、2番を買ったのが始まりである。勿論、ジャケットの写真でしか顔を見ていなかったので、どのように演奏しているのか皆目見当が付かなかった。<O:P></O:P>

今から25年前にレーザー・ディスクが出て、レーザー・ディスクの音楽盤第一弾としてロストロポーヴィッチとカルロ・マリア・ジュリーニ、ロンドン・フィル協演のドヴルザークとサン=サースのチェロ協奏曲集(1982録音、録画)が出た。ロストロポーヴィッチ55歳の映像と音楽である。ドボコンは、貴君が動画として貼り付けたものと同じである。勿論其のときLDCDプレーヤー(CDLDは、1981年にほぼ同時に発売されている)と件のディスクを購入したのは言うまでもない。<O:P></O:P>

以来、このディスクを視て、訊いていたが、25年前といえば、チェロから遠く離れ、チェロを弾こうなどとは夢想だにしなかった。貴君も承知のようにチェロの練習を再開したのは5年前である。以来何十回、何百回とディスクを再生し天才演奏家の技術を盗もうと日夜努力しているのはいうまでもない。もっともロストロポーヴィッチは、技術が盗まれていることを知る由もない。<O:P></O:P>

彼が、微に入り細に渡り映像と音を残してくれたことは、大家を師としてもてない素人には大変ありがたいことである。我々が高校生の頃ハイフェッツの映画を見てヴァイオリンとはああいう風に弾くものかと感動し、感激したのを覚えているだろうか。映画では、何回も繰り返し見ることは出来ず、只唖然としただけである。それに比べると、このLDは、師と呼べるほどに有り難いものである。<O:P></O:P>

話は替わるが、陛下ほどに教示を受けた師であれば、追悼演奏で安らかに眠ることも出来ようが、一度も見えなかった者の追悼演奏では、寝覚めも悪かろう。寝覚めは無いか。≫

 

◆毎日新聞が追悼記事

身に覚えのない「弟子」の追悼演奏で巨匠が寝苦しい思いをして寝覚めてくれるのが喜ばしい事かどうかはともかく 、遅くまで鰹と亡き師を肴に久しぶりに酒が進んだ。

奇しくも昨日の毎日新聞が巨匠を偲んで追悼のコラムを書いていた。

亡き師の人柄を表す<日本も愛し、音楽家の育成に貢献した。指揮者の小沢征爾さんと岐阜県などで無料演奏会も開いた。外国で村から村へ音楽をプレゼントして歩いた体験からといい「音楽はみなのもの」の思いがにじむ>という件は同じ感慨を持つ。

美智子皇后陛下の古希の祝いに、ご自身も心もチェロを弾かれる天皇陛下の前で巨匠はお祝いの演奏をした。

その一方巨匠自ら、日本の山村でクラシック音楽に縁のないお爺さんお婆さんのを集めお寺の講堂で無料演奏会をしたりもした。

その様子はNHKの番組で放映された。

彼の日本びいきを伝える毎日新聞の追悼記事で巨匠も今度は安らかに永眠できるだろう。

合掌。

毎日新聞 筆洗
2007年5月2日

 愛称を「スラーヴァ」と言った。先日、八十歳で死去したロシアの世界的なチェロ奏者で指揮者のムスチスラフ・ロストロポービッチ氏だ▼民主化運動に加わって迫害を受け海外に移ってから市民権を奪われた。ペレストロイカ(改革)で復権し、十六年ぶりに帰国したとき、人々が空港で掲げた看板は「ロストロポービッチに栄光(スラーヴァ)あれ」。愛称とロシア語で栄光を意味するスラーヴァとをかけた言葉だった▼かつてこう語った。「人間にとって困難や闘いは有益なことですよ」(ソフィア・ヘントヴァ『ロストロポーヴィチ』)。それも支えだったか。保守派クーデター未遂では市民とビルに立てこもってエリツィン氏を励ますなど、闘士と言うにふさわしい▼心の底にあるものは人間や芸術への深い愛情だったのだろう。日本も愛し、音楽家の育成に貢献した。指揮者の小沢征爾さんと岐阜県などで無料演奏会も開いた。外国で村から村へ音楽をプレゼントして歩いた体験からといい「音楽はみなのもの」の思いがにじむ▼「自分は世界市民でありたい」と語り、一方で「祖国は常に私の心の中にある」。それは両立する気持ちだったに違いない。死去はとりわけロシアの人に惜しまれようが、その生涯は魂の気高さや「栄光」というものを教え続けるはずだ▼「この組曲ほどかけがえのないものはありません。神がいろいろな色を与えてくれた。涙も笑いもすべての色が凝縮されています」。六十五歳で録音したバッハの無伴奏チェロ組曲を聴けば、氏の深い人生と重なり合うようでもある。

 

 【追記】17:35

ベルリンの壁の前でバッハを演奏するロストロポービッチの貴重な動画をアップしておきます。

http://www.youtube.com/v/zPRDU_KIuZI

 

 

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だから、歴史をアンケートで決めるなってば

2007-05-03 06:57:53 | ★集団自決

沖縄タイムス社説(2007年5月2日朝刊)

[「集団自決」調査]

住民証言が軍関与裏付け

 文部科学省の教科書検定で、高校歴史教科書の沖縄戦をめぐる記述から、「集団自決」への日本軍の関与が削除された。一般住民による「集団自決」は沖縄戦の特徴だ。沖縄戦の実相を根本から揺るがす問題だけに大きな波紋を広げている。
 本紙が県内四十一市町村長を対象にした緊急アンケートで、回答した三十六人のうち三十二人が今回の検定結果に「反対」と答えた。四人は「どちらともいえない」とした。「賛成」と答えた首長はいなかった。

 ほとんどが記述削除を疑問視している。当然の結果だろう。数多くの住民証言が残された中で、沖縄戦の記憶をどう継承していくのかが、ますます重要で差し迫った課題になってきた。

 各市町村長は政治的な立場を超えて強い懸念を表明した。沖縄戦での「集団自決」は、住民の証言・記録を踏まえ大方の共通認識になっている。

 教科書検定では、「集団自決」について日本軍が強制したとの記述七カ所(五社七冊)に修正を求める検定意見が付いた。日本軍による「集団自決」の強制が明記されていたが、日本軍の関与を否定する表記となった。

 今回の検定意見に関して、文科省は「最近の学説状況の変化」や大阪地裁で係争中の「集団自決」訴訟での日本軍元戦隊長の証言などを根拠に挙げ、集団自決を日本軍が強要、命令したという記述について修正を求めた。

 これに対し、検定意見を疑問視する市町村長らは「記述削除は沖縄戦の実相を隠すもので、国民へ戦争への正しい認識を与えない」「歴史の真実が政治や政府によってゆがめられ、国の将来に大きな危惧を抱く」と懸念する。

 また、「住民の証言がある。軍の関与がなかったとはいえない」「軍関与の事実はさまざまな証言からも明らかだ」「軍の自決強要は証言で明らか。歴史を曲げた教科書による教育はおかしい」と、軍関与を否定する見解を住民の証言を根拠に批判している。

 沖縄戦の事実を率直に語り継ぐことの重要性を強調する意見も目立つ。

 県内には多くの沖縄戦体験者がおり市町村長らの警鐘は県民の声を代弁したものといえる。激しい地上戦に住民が巻き込まれ、死んでいった沖縄戦を象徴する、非戦闘員の「集団自決」の事実を矮小化してはならない。

 沖縄戦の記憶をめぐる問題は、教科書検定や「集団自決」裁判の問題につきるわけではない。愛国心がことさら強調され、「集団自決」を殉国の美談に仕立てる動きが広がる中で、県民が沖縄戦をどう位置付け、後世に語り継いでいくかが厳しく問われている。

                    ◇

>[「集団自決」調査]

何の調査かと思ったらアンケートとは。

世論で歴史の書き換えを狙う沖縄タイムスはアンケート実施。

それでも飽き足らず、社説にまで取り上げるとは驚いた。

アンケートに応じた県内四十一市町村長とは選挙で選ばれたいわば政治家。

この手のアンケートを地元新聞社が行えば「反対」という答えは予想できる。

それは県知事も同じことでがいえるし事実そのように答えている。

そこで「賛成」の意見でも言おうものなら地元メディアを敵に廻す覚悟がいる。 

市町村長がそのような愚を犯すはずはない。

安倍首相が国会で答弁したように、各市町村長も

「歴史学会の議論にゆだねます」と答えるべきだった。

歴史を政治家の恣意やアンケート等で決めて教科書に載せるようなことがあってはならない。

沖縄タイムスがアンケートや社説でいう教科書の削除は、今まで政治的意図で書かれた恣意的な記載を元に戻したに過ぎない。

専門家の議論、検証の結果「軍命令」が明確になればその時点で教科書記載を健闘すれば済む事。

 

「集団自決」問題 「教科書も みんなで騒げば変えられる」

 

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